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LWのサイゼリヤ 読者になる LWのサイゼリヤ ミラノ風ドリア300円 1999-12-31 99/99/99 LWのサイゼリヤにようこそ 無職のオタクのブログです。 /* メモ トップ記事更新:24/5/9 2020年4月以降の記事は全部載せたがそれ以前の記事は絞っている 人気記事に★マークつけた */ ■『魔法少女七周忌♡うるかリユニオン』掲載中 あれから七年、皆が魔法を拗らせた。 元魔法少女と元敵幹部が再会するガールミーツガール。 www.alphapolis.co.jp ■アニメ・映画感想 ボーはおそれている 16bitセンセーション 君たちはどう生きるか ★ぼっち・ざ・ろっく ★リコリス・リコイル ウマ娘 プリティーダービー Season2 ★劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト ★シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇 Re:ゼロから始める異世界生活(第2期前半) 遊戯王ZEXAL 仮面ライダー555 傷物語 ウォッチメン プリンセスコネクト!Re:Dive 遊戯王5D's PSYCHO-PASS アキハバラ電脳組 ソードアートオンライン バットマンvsスーパーマン マギアレコード 痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 アズールレーン 劇場版ハイスクールフリート 異種族レビュアーズ ★パラサイト 半地下の家族 ドラえもん のび太と鉄人兵団 マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU) Re:ゼロから始める異世界生活(第1期) オーバーロード グランベルム前・後 ジョーカー トイ・ストーリー4 遊戯王ARC-V 通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか? 魔法少女なのはストライカーズ クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲 ★遊戯王GX 八月のシンデレラナイン バーチャルさんはみている 輪るピングドラム ■漫画・ラノベ感想 ★ダンジョン飯 鉄鍋のジャン 死亡遊戯で飯を食う。 ★東京卍リベンジャーズ 進撃の巨人 二月の勝者 がっこうぐらし サムライ8 進撃の巨人 ワールドトリガー前・後 ワンピース ■お題箱 151/152/153/154/155/156/157/158/159/160/ 141/142/143/144/145/146/147/148/149/150/ 131/132/133/134/135/136/137/138/139/140/ 121/122/123/124/125/126/127/128/129/130/ 111/112/113/114/115/116/117/118/119/120/ 101/102/103/104/105/106/107/108/109/110/ 91/92/93/94/95/96/97/98/99/100/ 81/82/83/84/85/86/87/88/89/90/ 71/72/73/74/75/76/77/78/79/80/ 61/62/63/64/65/66/67/68/69/70/ ■消費コンテンツ 2024年 2~3/4/5 2023年 1/2/3/4~6/7~9/10~翌1/ 2022年 1~2/3~4/5/6~8/9~11/12/ 2021年 1/2/3/4/5/6/7/8~9/10~12/売却コンテンツ1・2/ 2020年 4/5/6/7/8/9/10/11/12/2020春アニメ1・2/2020秋アニメ/ ■創作活動 『魔法少女七周忌♡うるかリユニオン(うるユニ)』 『席には限りがございます!(にはりが)』解説・大反省会1・大反省会2 『ゲーミング自殺、16連射アルマゲドン(ゲーマゲ)』解説 『皇白花には蛆が憑いている(すめうじ)』解説 『Vだけど、Vじゃない!(VV)』 ■サイゼミ 1/2/3/4/5前・後/6/7/8/9/10/11/12/13/14/15/16/ ■理系トピックス データサイエンティスト業務用リハビリ書籍感想 ★データサイエンス系資格だいたい全部取った データサイエンスエキスパート攻略 『入門 統計的因果推論(Judea Pearl)』メモ 統計検定1級とかいうゲームに勝利した 複雑ネットワーク科学入門書籍の感想 竹村彰通『新装改訂版 現代数理統計学』の感想 ポインタと確定記述、変数名と固有名のアナロジーについて 機械学習入門書籍レビュー ■その他 ★東大卒無職のTwitter就活記 カードゲーム『CROSS GEAR』紹介/解説1・2・3・4 ★マジでカードゲーム強い人たちにマジで強くなる方法聞いてきた 2023年買って良かったもの ★「生成AIの『学習』は学術用語だ」ということをそろそろちゃんと説明した方がいい 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> ただ「てごろですぐ済ませられる飯屋に入った」感覚が残って、満足度の上限が低く設定されてしまいます。(お腹が空いているときに入って、美味しかったと感じても、70点満点になるイメージ) > > LWさんは、この行列の逆ブーストを感じますか? 確かに外人が脇目も振らずに龍の家にだけ向かっていくので僕もインバウンド向け広告媒体だと思います。龍の家よりは麦ゑ紋の方が美味しいので好きですが、あの一帯ではクマちゃんラーメンが一番安くて多くて美味いです(基本並ばない)。 tabelog.com 行列の逆ブーストは特にありません。基本的に味は周辺情報に依存せずに自分の舌で評価している自信があるので、美味くて並べば「実際並ぶだけの価値があった」と満足ですし、美味くて並ばなければ「並ばずに美味い店に入れた」と満足できます(美味くない場合は普通に並ばない方がマシ)。 > 1009.アニメチェンソーマンOPみたいに映画パロディしまくるやつどう思います? 時代を感じます。最近のジャンプ漫画で特に顕著ですが、かなり大衆寄りのサブカルチャーでもオマージュやパロディが内輪受けというよりは基本的な表現技法として使われるようになってきて、それも単なる引用ではなく有効活用してワンランク上の表現を目指すように立ち位置が変わってきているような感触があります。 ただそれだけにあまり強度のないコンテンツが過去の名作をオマージュするとそちらに呑まれてしまうパターンも稀によくあって、具体的に言うと、今思い出しているのはリコリコOPのスタンドバイミーオマージュのことです。 www.youtube.com 1:18~で千束がたきなに蹴りを入れてたきなが蹴り返すシーンは別に「スタンドバイミーのパロディだから」というメタ文脈でウケたわけではなく、もっとシンプルに「二人の距離感がいい感じに表現されていたから」というベタ文脈です。そもそもこれがスタンドバイミーのオマージュであることを知らない視聴者も少なくありません。 別に作り手側はスタンドバイミーを密かにパクろうと思ったわけではなくて正々堂々とオマージュしたのだと思いますが、結果的には「悪友同士の絆」を3秒で描くものとしてスタンドバイミーが発明した表現をそのままベタに借りパクしたような形で受容されてしまったように感じます。リコリコOPで人口に膾炙したカットはスタンドバイミー部分だけですし、物語のコアになる人間関係の表現としてオマージュよりも有力な表現を新しく作ることができなかったというのは素直に敗北のような気もしていて、そういうベタに評価されることで毒になるパターンもあるんだなと思いました。 > 1010.アンガーコントロールが苦手なチャレンジクルーを注文受付させる事についてどう思いますか?適材適所とは言いますが、それを言い出したら障害者雇用全般が理念に背く気がしますし、かと言って(一般論として)不向きな配置をさせると客も同僚も本人も不幸になるだけな事も多そうですし、職場カサンドラを避ける為に必要なリソースを考えると あまり興味ないので賛も否もありませんが、メリットもデメリットもあるのでバランスを取ってやっていく類のことでしょう。 確かに受付業務には不向きな障碍者が配置されることによって短期的には客や同僚や本人が不幸を被る事例が多かったとしても、試した結果として受付ができるタイプの障碍者のパターンや受け入れ手法が発見されれば配置の柔軟性が上がって生産性が向上するかもしれません。もし仮に誰も向いていなかったとしても障碍者支援派閥の人たちが納得して企業の社会的な評価を上げることによって事業が安定したりとか、派生する影響は無数に考えられます。 視点によって色々な利害があるので一概に良い悪いみたいな話ではなく、今後の動向を見ながら各立場で妥協点をどう取っていくのかというよくある話だと思います。 > 1011.以前よりアニメの批評や感想が減ったのは理由がありますか? 単に以前よりアニメを見なくなっただけです。Twitterでよく言われる「オタクを続けるにはアニメを見なければならない」みたいな気負いは特にありませんが、今期はけっこう見たいものが多いのでこれから見るかもしれません(と言いつつもう5話くらいの時期になっても何も見ていない)。 > 1012.この記事についてどう思いますか? > 情報の教科書にある誤ってる記述についての記事です > LWさんは検定済み教科書をかなり信用してたと思いますが、このレベルの誤りは許容範囲くらいですか? > https://qiita.com/nodai2h_ITC/items/6c7b7ad029adf17da5f0 qiita.com この記事はとても良い記事だと思います。僕も正確には知らないことが多くありましたし、(全部精査したわけではないですが)たぶん指摘は全部妥当だろうと思います。 もちろん教科書は誤っているよりは誤っていない方が良いので直せるなら直した方がいいことは大前提として、とはいえ仰る通り概ね許容範囲内なのでただちにどうこうしなければならないほどではないと思います(どうしてもコストが折り合わなければ最悪放置してもいい程度の誤り)。 ここに挙げられている誤りにはニパターンがあって、一つはレベルを落として読めば部分的には正しいパターン、もう一つは部分的にすら正しくなくて完全に誤っているパターンです。 一つ目の「レベルを落として読めば部分的には正しいパターン」というのは、「○○である」と書いてあるのを「概ね○○である(例外あり)」と読み替えれば問題なく読めるような記述です。例えば「変数は箱のようなものである」には賛否あるとしても、「概ね変数は箱のようなものである(例外あり)」なら反論する人はあまりいないと思います。 僕が「概ね正しい」程度の正確さで教科書に載せても良かろうと思うのは、知識にはレベルがあるからです。「何も知らない状態で触れるレベル1としては正しいが、もっと詳しくなってきて解像度を上げたレベル2では間違っている」というタイプの知識は世の中にたくさんあります。初学者のファーストステップとしては「変数は箱のようなものである」はとりあえず悪くないレベル1の理解であり、「変数はCでは箱のようなものだが、Pythonでは名札のようなものである」というレベル2の理解はlist型や他言語も豊富に扱う段階でやっても間に合うのではないかということです。ただこれは認識や時代によって変わってくる程度問題ではあって、僕が「レベル1はこんくらいでいいだろ」と思っているのに対して、他の人から「レベル1でもこのくらいはやった方がいい」という反論が起こるのも理解できます。 補足534:段階によって知識のレベルが変わってくるもっとわかりやすい事例として、例えば物理学の高校カリキュラムではレベル1として古典力学という部分的にしか正しくない理論を習うことをイメージしています。「古典力学は近似的には正しいが、より一般性が高い理論は他にある」というレベル2を知るのは大学に入って量子論や相対論を学んでからになります。 そして二つ目の「部分的にすら正しくなくて完全に誤っているパターン」、つまり「概ね○○である(例外あり)」と読み替えてもなお普通に誤っているケースは普通に可能な限り早く直した方がいいと思います。例えば標本化定理の以下と未満を取り違えているのはレベルの問題ではない端的な誤りです。 とはいえ、それもそこまで大きな実害はないというか、誤りとしては許容範囲内くらいに感じるのも事実です。何故なら先に誤りの許容範囲があって教科書がジャッジされるというよりは、現実的には教科書に書いてあることが誤りの許容範囲になるからです。たとえ間違っている内容でも共通認識にはなってしまう、それが標準教育の恐ろしいところでも優れているところでもあります。いずれ大学生になる頃くらいには教科書も誤りうるということを知って、「共通認識ではこうなっているけど実は違うんだよねー」ということに辿り着く人が一定数いればとりあえず現実的には問題ないでしょう。 > 1013.そんなにお金がいらないのはわかったのですが(本当にはわかってない、僕はお金が欲しいです)先日決着をみた就活において、年収の額面で400万くらい高いオファーが複数あったにも関わらず最終的に決めた会社は何が決め手になったのですか? 962で書いた通り、総合的に考えて自己実現できそうなことです。具体的には自分のスキルを伸ばせる、業務内容を面白く感じる、自分のスキルが事業発展に直結する、今後のキャリアイメージが良いなどです。 saize-lw.hatenablog.com > 1014.最近の2次元エロ、生々しいシチュエーションといい、バニーやら金ビキニやらの萌え要素が薄い衣装といい、3次元のエロに寄せてるようなキモくてダサいオッサンのセンスを感じるものが多い気がしてキツいんですけど、どう思いますか? 言うほど最近多いですかね? 二次元エロって最初からそんなもんだろという感じで特に流れが変わった印象はないです。三次元エロにあんま興味なくて三次元のバニーとか金ビキニがイメージできないので比較の解像度が低いのもあるかもしれません。 ただSNSではやっぱり最初に見てガツンとインパクトがあるものがウケるので、要素を強く提示するものが強い傾向くらいはあると思います。 > 1015.「めんどくさい」という気持ちに負けて、本来したいはずの趣味や勉強をせず、YouTubeの > short動画やダラダラすることに逃げがちになってしまいます。 > LWさんは沢山ブログを書いたり創作をしたり読書をされたりしているように見受けられますが、「めんどくさい」という気持ちに負けないコツや、行動量を多くするコツなどありますでしょうか。 まず気分の問題は思ったより気分の問題ではないということを認識してください。つまり「めんどくさい」という気分は(マインドではなく)一定のルーティンや具体的な行動によってクリアできます。 ただ厄介なのは、気分の問題をクリアする攻略方法は無数にある上に個人差などのブレが非常に大きいことです。同じ人でも年齢・天気・気圧・食事・体調・その他無数のファクターによって変動します。だから最終的にはこれは自己理解の問題で、こういう局面で受験勉強とかを真面目にやっていた人が強いのは気分の問題をクリアするために自分は何をすればいいのかという勝ちパターンを把握しているからです。 どの攻略方法がいつどんな自分に適合するかどうかは試してみるまでわからないので片っ端から試してください。ネットで調べてもいいしChatGPTに聞いてもいいし友達とブレインストーミングしてもいいです。「とりあえず10分だけやってみる」とか「ポモドーロテクニック」とか「ブドウ糖を食べる」とか「ストレッチする」とか「風呂に入る」とか100個くらいはすぐ集まると思います。思いつく限りの行動を全部リストアップしてダラダラする前に全て総当たりで試して結果を記録してください。そうやって知見を溜めていけば自分のパターンが少しずつわかるようになってきて、「このやる気の出なさのときはタイマーをかけて10分横になればいい」とかメタ認知が効くようになってきます。 ちなみにリストアップした行動を試すことすら出来ない場合は概ね詰みです。自分は行動できない人種だと割り切って諦めてもいいですし、それでも諦めたくなければ病院に行ってください。別に皮肉で言っているわけではなく、薬で集中力を確保している知り合いもたくさんいるのでそういう手もあります。 > 1016.お題箱じゃなくて誤植報告です > 今日の記事の消費コンテンツに宝石の国が入ってました saize-lw.hatenablog.com 宝石の国が入っていること自体は誤植ではありません。実際に4月中に読みましたが、良かった順リストには入れ忘れていたので記載しました。ご指摘ありがとうございます。 何か買ってもらえると嬉しいです。 www.amazon.jp LW (id:saize_lw) 19時間前 読者になる 広告を非表示にする * ck リコリコOPの話ですが、作り手側は単に二人の距離感をいい感じに表現したかっただけなのではないでしょうか。私はスタンドバイミーを観ていないのですが、観た人たちの意見を見ても元ネタを知ってるか知らないかで楽しみ方があまり変わらないように見えるので(蹴られた側が死ぬから千束は…という予想をしている人は見かけましたが最終的には外れます)、オマージュの意図は薄いような気がします。つまりベタに評価されれば十分意図通りで、それが毒になるということはなさそうだと感じました。 14時間前 * LW (id:saize_lw) 記事内にも書いている通り、仰っている ・作り手側は単に二人の距離感をいい感じに表現したかっただけ ・元ネタを知ってるか知らないかで楽しみ方があまり変わらない ・オマージュの意図は薄い ・ベタに評価されれば十分意図通り というのは全て賛成です。 商業的には別にそれで全然いいんですけど、スタンドバイミーも見ている消費者としては「引用による文脈の変化が特にない」「既知の表現をもう一回見ただけ」ということでもあるので新しい作品としてのバリューが薄まるという意味です。 「アメリカでステーキ食ってみたら、実はすかいらーくグループが海外に出してる店だったから日本のガストで食うのと全く同じ味で、まあ別に美味いから全然いいんだけどわざわざ現地で食う必要はなかった」みたいな喩えで伝わりますかね? 13時間前 * ck なるほど、完全に消費者側の感想として、「やるならメタ文脈も乗せてくれたほうが有意義だったな〜」ということでしょうか。 「単なる引用ではなく有効活用してワンランク上の表現を目指すという意図でやったはずなのにメタ文脈が伝わっていなくて作り手側が気の毒だな〜」という作り手側に立った感想だと誤解していました。 5時間前 * もっと読む コメントを書く 2024-05-09 24/5/9 2024年4月消費コンテンツ 消費コンテンツまとめ 就職先も無事に決まったので4月は本を読みまくっていた。ガチって1ヶ月で消費可能なコンテンツ量はたぶんこのくらいが上限だと思う。 * メディア別リスト * 漫画(78冊) * 書籍(13冊) * 良かった順リスト * 人生に残るコンテンツ * 消費して良かったコンテンツ * 消費して損はなかったコンテンツ * たまに思い出すかもしれないくらいのコンテンツ * 以降の人生でもう一度関わるかどうか怪しいコンテンツ * ピックアップ * ダンジョン飯 * 訂正可能性の哲学等 * データ分析系書籍 * 一ノ瀬家の大罪 * ジャガーン * 悪童日記 * 食糧人類Re: -Starving Re:velation- * バオー来訪者 * 東京都同情塔 * カラダ探し メディア別リスト 漫画(78冊) バオー来訪者 暗号学園のいろは6 カラダ探し(全17巻) カラダ探し解(全5巻) 一ノ瀬家の大罪(全6巻) ジャガーン(全14巻) 食糧人類Re: -Starving Re:velation-(全7巻) ダンジョン飯(全14巻) 宝石の国(全13巻) 書籍(13冊) 訂正可能性の哲学 訂正する力 あなたを支配し、社会を破壊する、AI・ビッグデータの罠 統計的因果推論の理論と実装 悪童日記 10年戦えるデータ分析入門 ビッグデータ分析・活用のためのSQLレシピ 確率思考の戦略論 仕組みと使い方がわかる docker&kubernetesのきほんのきほん 東京都同情塔 ロジカル・プレゼンテーション RとStanではじめる ベイズ統計モデリングによるデータ分析入門 StanとRでベイズ統計モデリング 良かった順リスト 人生に残るコンテンツ 一ノ瀬家の大罪 消費して良かったコンテンツ ダンジョン飯 StanとRでベイズ統計モデリング 悪童日記 食糧人類Re: -Starving Re:velation- ロジカル・プレゼンテーション ビッグデータ分析・活用のためのSQLレシピ 暗号学園のいろは6 RとStanではじめる ベイズ統計モデリングによるデータ分析入門 訂正する力 あなたを支配し、社会を破壊する、AI・ビッグデータの罠 消費して損はなかったコンテンツ ジャガーン 仕組みと使い方がわかる docker&kubernetesのきほんのきほん 確率思考の戦略論 訂正可能性の哲学 たまに思い出すかもしれないくらいのコンテンツ バオー来訪者 東京都同情塔 宝石の国 10年戦えるデータ分析入門 以降の人生でもう一度関わるかどうか怪しいコンテンツ カラダ探し カラダ探し解 ピックアップ ダンジョン飯 saize-lw.hatenablog.com感想記事がけっこう伸びた。アニメもちょっと見ているが漫画と同じくらい面白い(加齢の影響でちゃんと最初から見ないでニコニコのランキングで目についた回だけ再生している)。 訂正可能性の哲学等 saize-lw.hatenablog.comサイゼミで読んだ。『訂正する力』と『あなたを支配し、社会を破壊する、AI・ビッグデータの罠』も同枠。 データ分析系書籍 saize-lw.hatenablog.comまとめて書いた。 一ノ瀬家の大罪 一ノ瀬家の大罪 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) * 作者:タイザン5 * 集英社 Amazon タコピーに続いてめちゃめちゃ面白かった。タイザン5、お前は天才だ…… タコピーの頃から人心の奥にある「嫌な感じ」を引きずり出すのがやたら上手かったが、最も親密なはずの家族関係をモチーフにしたことでそれが順当にアップグレードされている。距離が近ければ疎ましく、疎遠でしか仲の良さを装えない。素だとうまくいかないが、取り繕えるほど器用でもない。全て上手くいきそうになるたびにちょっとしたことで全部ダメになる。 単に露悪的なだけではなく、人間関係不信に裏打ちされた陰陽太極図のような往復運動が手を変え品を変え繰り返し描かれる。特に貧乏ごっこをしていたお嬢様がかなり良く、一見何の問題もなく幸福そうな人にまで「幸福への罪悪感」というままならなさを見出すのは素晴らしい。あと主人公が食卓をひっくり返すシーンで『家族ゲーム』のクライマックスを思い出して気持ちよかった。 ただ何となくギスギスしているだけの話にはならないよう、定期的に問題をセット・リセットするためのギミックとして記憶喪失と夢のギミックが投入されているのも上手い。おかげで話がガンガン動くので飽きも来ず、記憶喪失の真相を巡る大筋の話もよくできている(最終的には便利な薬に頼った感じもあるが、そこは何でもいい部分なので目を瞑ろう)。 一気読みすると感動的な大作である一方、本誌掲載時の評価が低かったことも理解できる。話のメタレベルを巻き込んで人間関係が目まぐるしく変わること自体が作品の大きなテーマになっているので、普通の漫画ならそう大きくは変わらない大前提の設定や関係が一話で転覆してしまう。少し読み飛ばしたり忘れたりしただけで何もわからなくなるのはいまどきあまり優しくない。 ただそういうままならなさが根本的に面白さを担保している以上、それも作品としてやむを得ない。この内容なら電子媒体にすべきだったというのは編集の配慮不足だ。タイザン5は悪くないので次回作も楽しみにしている。 ジャガーン ジャガーン(1) (ビッグコミックス) * 作者:金城宗幸,にしだけんすけ * 小学館 Amazon 6巻まではめちゃめちゃ面白かったがその後は並だった! 6巻を区切りにして前後で評価がはっきり分かれる漫画(いわゆる前期ジャガーンと後期ジャガーン)。 補足533:いわゆらない。 前期では「欲望」というテーマの描き方が非常に巧みで面白かった。敵も味方もイカれた欲望に支配された紙一重の「壊人」であるという仮面ライダー風の基本設定がまずあり、個人のエゴと社会の安定が徹底的に折り合わない。そんなアンビバレンスが「警官としての善性」と「強い射殺欲求という悪性」を併せ持つ主人公の秀逸な造形に集約され、壊人騒動の中でも一向にポジションが定まらない。 迷っているうちにトリックスター・散春が盤面を最悪にかき回し、正義を求めるミソギデオンは自壊するし、家族思いのマッドランクは妻を殺してしまう。ホラー漫画のようなインパクト重視の画風も相まって、敵味方すら定かではない混沌の中で繰り広げられる血みどろの戦いが独特かつエキサイテイングな傑作だと思いながら読んでいた。 のだが、6巻を境にして後期は「よくある面白い少年漫画」になってしまった。別につまらなくはないのだが、それまでの混沌ぶりからすると何もかもお行儀がよすぎて独自性が薄い。主人公はSKATとかいう国立壊人対策機関に所属して安定した正義ポジションに収まってしまうし、後期から登場するキャラもいちいちかっこよすぎる。三日土さんも雪丸くんもイケメンすぎて前期の醜さが完全に脱臭されてしまった。 確かに前期のような「破滅と隣り合わせの葛藤」は後期でも繰り返し扱われるが、しかし決定的に変わったのは「誰かのために」という欲望が肯定されてしまったことだ。前期では欲望とはすなわち個人的エゴであり、何を望んでも結局のところ破滅的な自慰行為でしかないという矛盾が混沌を生み出していた。しかし後期の主人公はベルちゃんのために戦えてしまうし三日土さんは息子のために闇落ちできる。それは論点の止揚というよりは単なる破棄であり、何よりありきたりなのがとても良くない。 特に「サブ主役」の交代は前期と後期の切り替わりを象徴する。確かに前期でサイドストーリーを担当していた「ロバちゃん」はストーカーだし逆恨みするしレイプ魔だし良いところが何もないカスの性犯罪者だが、そうはいっても「ここまでのカスですら欲望を完全に満たすことはできない」という露悪的な文脈で欲望のままならなさを強力に描く一翼を担っていた。ロバちゃんが死亡したあとに登場した「ヤドルくん」も善良な女子大生の人生を乗っ取っているそこそこのカスではあるが、ロバちゃんほどの悪性は備えておらず、欲望に苦しむというよりは欲望との折り合いをつける方向で他人と関わっていく。 ただ後期にも秀逸な要素が二つあり、一つはバトル漫画としての質の高さだ。ホラー風だった前期の頃から画力はかなり高かったが、後期になってそれはスタイリッシュな方向に洗練されて存分に活かされている。いちいちかっこいい敵クリーチャーや戦闘構図が生み出され、特に三日土さんが絡む戦闘は外れがない。 もう一つはTSものとしての完成度である。さっきも触れたサイドストーリー担当のヤドルくんは元々は冴えない弱者男性だったが変身能力で美人女子大生の人生を乗っ取り、恋愛や性欲に巻き込まれる中で女としての自覚を育てていく。最初は散々葛藤していたのが最終的にはハニートラップ担当になったり男とくっ付いたりというTSストーリーがやたら濃密に描かれるため、TSオタクはヤドルくん目当てで読んでもいい。 悪童日記 悪童日記 * 作者:アゴタ クリストフ * 早川書房 Amazon 欲しいものリストからいただきました。ありがとうございます。 顔が良く才能に溢れた双子が戦時下をしたたかに生き延びる話で、キャラ萌え小説としてかなり良かった。 彼らは生き延びるためには大人たちを騙したり陥れたりすることも全く躊躇わない恐るべき子供たちだが、決して生まれついてのサイコパスではないというキャラ造形が秀逸。確かに努力すればサイコに振る舞える程度には適性があるのだが、かといって『悪徳の栄え』のジュリエットのような生来の悪党ではない。 彼らの生存戦略は「主観的な価値判断を全て排し、客観的なTODOに基づいて行動する」なる思想、すなわち人工サイコパスとして作中冒頭で提示され、実現のために様々な自主訓練が実施される。それは痛みに動じないためにお互いに暴力をふるい合う訓練だったり、他人を騙すために聾や唖の真似をする訓練だったり、感情を表に出さないために直立不動で決して動かない訓練だったりする。過酷な環境に頑張って適応する姿がそれほど悲惨に見えないのは、彼らがあまりにも幼いからということもあるだろう。子供のスポンジのような吸収力を持ってすれば意外と「そういうもの」として生きていけてしまうのかもしれない。 彼らは決して誰にも絆されたりしないが、同じく誰にも絆されない同類であるババアに対しては一段ガードが下がるのも萌えポイント。「心を開かない」という一点において協調して心を開いているという矛盾した連帯が見どころで、特に全員で結託して可哀想な障碍者のフリをして通学を回避するエピソードはその到達点だった。 本編を通じて双子が離れることは一度もなかったが、最後に父親の死体を踏み台にして国に留まる者と逃れる者で今生の別れを迎えるエンディングはショッキングだった。時間があるときに続きも読みたい。 食糧人類RE: -STARVING RE:VELATION- 食糧人類Re: -Starving Re:velation-(1) (コミックDAYSコミックス) * 作者:イナベカズ,蔵石ユウ,水谷健吾 * 講談社 Amazon 一時期やたら広告でよく見たやつの続編。実は前作も既読でぼちぼち面白かった。 今回の舞台は前作の数百年後で、タイトルにもなっている「食糧人類」を描くにあたって基本全体状況が大きくアップグレードされている。前作では食肉工場で目覚めるところからスタートするパニックホラー展開だったが、今回は「人間が嬉々として上位存在に食われる」という常識がおかしくなった社会での日常系ホラー(?)としてスタートする。伴って閉鎖空間からの脱出が目標だった前作とは異なり、今作では異常な社会の中で階層上位にいる公務員(「管理者」と呼ばれる)同士の戦いがメインになっていく。 そしてこのバトルがめちゃめちゃ熱い!!! 管理者たちはお役所勤めのホワイトカラー公務員でありながら、社会の治安を維持する暴力要因として軒並み高い戦闘能力を備えてもいる。だから年齢層が高めで中年やジジイがスーツを纏ったまま戦う上、社会の都合で火器が使えないので全員が素手で人を殺せるレベルの身体能力と高い暗器技能(ワイヤーや仕込み棘など)を備えるという非常に渋いバトルが展開する。特に最強格のジジイは細い鉄線を介した微弱電流による神経操作とかいう完全にバトル漫画向けの戦闘スキルを保持している(レガートブルーサマーズ?)。格闘漫画ほどリアルではないが、能力バトルほどファンタジーでもない、嘘喰いくらいのリアリティのバトルが高い画力で描かれるのは見ごたえ十分。 そして管理者も一応人間サイドではあって、人類を食糧とする上位存在に支配されていることをヨシとしているわけではない。それでも「世界を守っていくためには何が最善か」という点で戦うに値する見解の相違があり、はっきり人類の敵である悪役は実は一人もいないだけにバトルにも人間的な深みが出てくる。 ラストのオチがあまりにも適当すぎるきらいはあるが、パニックホラー漫画ではなくバトル漫画として優れているのでそれも気にならない。良作バトル漫画。 バオー来訪者 バオー来訪者 (ジャンプコミックスDIGITAL) * 作者:荒木飛呂彦 * 集英社 Amazon 流石に古すぎて全然面白くなかったが、ジョジョに繋がるエッセンスは垣間見えたのでその点で目を通す価値はあったかもしれない(例えば作画面では円柱のような独特な銃弾軌道がこの時代から一貫しているのは面白い)。本編だけではなく、あとがきで「ロックな感じで身体を描く」とか「能力に最低限の理屈は付けたい」みたいなマインドを語っているのも波紋やスタンドに繋がりそうな趣がある。 東京都同情塔 文藝春秋2024年3月号[雑誌] * 作者:藤原正彦,塩野七生,保阪正康,佐藤優,鹿島茂,清武英利,京極夏彦,内館牧子,柳田邦男 * 文藝春秋 Amazon ブロッコリーマン主催の読書会で読んだ(単行本ではなく全文収録した文藝春秋の方)。 オッサン向け時代認識アップデートコンテンツであるところの芥川賞らしく、現代社会特有の息苦しい空気を感じながらついでにAI出力も体験できる欲張りな作品。「芥川賞受賞作にAIが使われている」というニュースで一瞬話題になったが、主人公がChatGPTを使うシーンがあるだけで地の文で使われているわけではない(「芥川賞もAIで執筆される時代」などと言っている人は100%読んでおらず、エアプ語りを炙り出しやすい)。 設定自体はなかなか面白く、「全ては人ではなく環境のせい」という人権意識が高まりすぎた挙句に犯罪者が「最も同情されるべき人々」と見做されるようになり、犯罪者に最大の福祉を与える刑務所(?)が新宿の真ん中に君臨する近未来が舞台。「ギリギリ有り得るかも」と思わせる露悪的な時代感覚と共に、ラノベでも通用しそうな水準の説得力とインパクトを備えた舞台装置はかなり強力だ。 主人公は言ってしまえば「社会規範を真に受けてしまっている人」で、「障害者ではなくしょうがい者と書く」みたいなルールを内面化してプライベートでも徹底して従おうとする。そういう人は自分の中では倫理的であろうと一生懸命努力して整合を取っているのだが、それは他人への配慮というよりは自罰的な自己満足に過ぎないため、周囲から見ると単に会話しにくいだけのコミュ障であって高潔な人格という印象も特に与えない。こういう感じの人はTwitterとかにも割とよくいる。 冒頭から主人公が延々と内省しているのでそのまま最後まで行くのかと思いきや、途中で主人公のヒモ男に視点が移る。こちらは逆に社会規範をあまり真に受けずにスルスルと生きられるタイプで、規範に真っ向から反骨することもなくうまく受け流して世の中を渡っていける。主人公の悩みに勘付きつつもあまり突っ込まなかったり、しれっと主人公を超える言語能力を発揮したり。真逆の性質を持つ他キャラに視点が移ったことでこの作品が単なる「人権派文学」ではなく多様な視点を内包していることがわかってくる。 より露悪的なポジションとしてFワードを使って毒づいてみせるジャーナリストのデブ白人も登場するが、彼も「自分はレイシストではないが」と留保して人並みにインタビューをこなす程度の理性が残っているのは良い塩梅だ。特に俺のお気に入りは殺害された幸福学者で、演説では聞こえのよいことを言っている割にはプライベートでは差別発言を平気で絶叫できるあたり、倫理を真に受けている主人公とは別タイプの人種であることが示されているのが秀逸。 というように、息苦しい社会と向き合う様々なスタンスのキャラが登場するのはぼちぼち面白いのだが、最大の問題はイベントらしいイベントが特に何も起こらないために根本的に「ダーウィンが来た」みたいな人物図鑑でしかないことだ。刑務所が建つという物理的に大きな変化があるとはいえ、スタンスの異なるキャラクターたちが相互作用を起こすこともなく顔見せで終わってしまう。確かにコミュ障の主人公にせよ軟体派のヒモ男にせよジャーナリズムのデブ白人にせよ、コミュニケーションしないこと自体に一貫性があると見ることも不可能ではないが、俺はエンタメ派閥なので何か事件が起きてほしかった。 カラダ探し カラダ探し 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) * 作者:ウェルザード,村瀬克俊 * 集英社 Amazon ジャンププラスに長いこと載っていたやつ。続編の解も含めて今更読んだがあまり面白くなかった。タイトルにもなっている「カラダ探し」がかなりデジタルゲームチックなのでずっとホラーゲーム原作のメディアミックスだと思っていたのだが、原作はネット小説らしい。 「カラダ探し」というゲームのルールはシンプルで、要するに「赤い人」という怪異の妨害を避けながら校舎内に散らばった身体の断片を回収すればクリアとなる。赤い人とは要するに「めっちゃ力が強い女の子」で、呪いとか精神攻撃ではなくエンカウントすると物理的に殺してくるだけなので、戦闘技能がある人がガチればしばらく戦って足止めできる(なんだそれ!)。 他にも細かいホラーゲーム風のルールが色々とあり、「振り返ると目の前に赤い人が現れて即座に殺される」もその一つだ。これは迂闊に振り返れないようにすることで「背後に何かいるが確認できない」みたいな恐怖を煽るためのルールなのだろう……と思ったらその用途ではあまり使われない。ではどう使われるのかと言うと、「自ら振り返ることで、自分の死亡と引き換えに今ここに赤い人を即時召喚する技」として使われるのが相当面白い。殺したい人間が近くにいるとき赤い人を呼んで道連れで殺してもらったり、強制的に赤い人が移動することを利用して遠方で襲われている人を救ったりできるのだ。ホラー漫画で怪異のルールをハックすな。 そんな感じで「精神的な恐怖」や「不明瞭な謎」というよりは「物理的な応戦」と「明確なルール」によってホラーゲーム(?)が展開していく感じはけっこう独特で面白いのだが、逆にそのせいでゲーム進行がシステマチックで淡々としすぎていて見どころが特にない。結局は毎回校舎内を順番に探すローラー作戦で身体を順次発見していくだけで、探す身体が他人から自分に変わったり死体が動くようになったりと若干のマイナールールチェンジは色々あるものの、基本的に最初から最後までやっていることが同じなので普通に飽きる。 ゲーム外のストーリー要素もイマイチ興味を引かない。この呪いゲームはもともと姉妹喧嘩から始まったという真相が早めに開示されるがそれ以上深い話に進むことがなく、最終的に退魔バトルをやるが「黒くて怖い人」という最大の元凶については何も明かされずに何となく終わった。 ただ、最終盤にめっちゃ都合よく駆け足で進むやん……と思ったら続編の「解」でその裏にあったワチャワチャが描かれるという情報の出し方はけっこう良かった。ただ解の内容を途中で挟んだら中だるみしてもっと面白くなくなっていた気がするし、多少強引でも伏線回収みたいな感じで読ませると脳の快感が大きくなる。 LW (id:saize_lw) 1日前 読者になる 広告を非表示にする * もっと読む コメントを書く 2024-05-08 24/5/8 データサイエンティスト業務用リハビリ書籍感想 雑記 無事に就職先も決まったので、データサイエンティスト業務用のリハビリとして4月に読んだ書籍の感想を書く。 * 統計的因果推論の理論と実装 * RとStanではじめる ベイズ統計モデリングによるデータ分析入門 * StanとRでベイズ統計モデリング * 仕組みと使い方がわかる Docker&Kubernetesのきほんのきほん * 10年戦えるデータ分析入門 SQLを武器にデータ活用時代を生き抜く * ビッグデータ分析・活用のためのSQLレシピ * 確率思考の戦略論 * ロジカル・プレゼンテーション 統計的因果推論の理論と実装 統計的因果推論の理論と実装 Wonderful R * 作者:高橋将宜,石田基広,市川太祐,高橋康介,高柳慎一,福島真太朗,松浦健太郎 * 共立出版 Amazon 以前にも一度読んだが再読した。一旦12章まで。 二周目だし余計なことを考えながら読む余裕があったのだが、余計なことというのはつまり統計的因果推論における因果概念と反実仮想概念の関係についてだ。因果と反実仮想にはどんな関係があるのか? 例えば「ラーメンを食ったら太る」という因果関係が本当に存在するのか、存在したとして一杯あたりの影響はどのくらいかを定量的に見積もる実験をやりたいとする。このとき、理想的にはAさんを一人連れてきて「Aさんが2024年5月7日の昼食にラーメンを食ったパターン」と「Aさんが2024年5月7日の昼食にラーメンを食わなかったパターン」でその後の動向を比べることが望ましい。 逆に望ましくない実験は? 「Aさんが2024年5月7日の昼食にラーメンを食ったパターン」と「Aさんが2024年5月8日の昼食にラーメンを食わなかったパターン」を比較するのはダメだ。「Aさんが2024年5月7日の昼食にラーメンを食ったパターン」と「Bさんが2024年5月7日の昼食にラーメンを食わなかったパターン」を比較するのもダメ。 何故なら日時や対象者が変わってしまうと、太ったり太らなかったりした原因がラーメンなのかその他の体質や環境なのかわからなくなってしまうからである。厳密にラーメンという原因のみが太ったという結果をもたらしたのかを知るためには、ラーメンを食ったか否か以外の部分は全て完全に一致していなければならない。 だが、Aさんが2024年5月7日の昼食にラーメンを食い、かつ、同時に食わないことは現実的に不可能である。そういうわけで、厳密な因果推論は測定不可能な反実仮想を要求する。だから色々な仮定を置いたり数式を弄ったりすることでどうにかして疑似的な反実仮想を作り出すことが当面の目標になる。 例えば一つのやり方として、「双子みたいなやつを連れてくる」という方向性が考えられる。完全には一致しないとしても、ある程度は似通ったステータスのやつを確保できれば一人にはラーメンを食わせて一人には食わせずに比べれば疑似的な反実仮想と見做してヨシとできるだろう。とはいえ、実際には双子がいる人は多くないし測定可能なパラメタを全て合わようとするのはまだだいぶしんどいので、「このスコアが一致していればだいたい同一人物扱いでいけるはず」みたいなスコアが出せると嬉しく、それが傾向スコアと呼ばれるものだったりする。 補足529:ラフに言えば、傾向スコアとはラーメンを食う確率のこと。「ラーメンを食う頻度が同じやつはラーメンに対して同じようなスタンスのやつだろう」と見做すことは直感的にもそれほどおかしくない。 ここまでの話は無作為性と結び付けて論じることもできる、というか、本来の統計学の意図からするとそちらの方が正道である。全く恣意的でないことを示す無作為性と、逆に完全な恣意性である類似性という、一見すると相反する概念が因果分析においては親和すると捉えても面白い。 これもラフに言えば「作為的に類似させた集団内での選択は無作為とみなしやすい」という、作為と無作為の脱構築のようなイメージが背景にある。例えば成績やら容姿やら体力やらが上から下までバラけたクラスで委員長を一人指名したら(もし本当は無作為に指名していたとしても)「あいつは顔が良いから選ばれたのだ」などという疑念を呼ぶが、最初から同じような生徒しかいないクラスでは誰を指名しても「まあランダムに選んだのだろう」と納得されやすいのである。 ちなみに分析哲学領域でも因果性が反実仮想と結びつくことは多いが(とりわけ陽にパラレルワールドを措定する可能世界論で顕著)、Rubin流のように統計的な無作為性と関連付ける理論があったかどうかは自信がなく、どちらかと言うとDAGのようなイメージで介入を扱うPearl流の方が親和性が高いような気がする。統計的因果推論がもう少しわかってきたら、RubinとPearlを踏まえて分析哲学的因果推論をちゃんと読んでもいいかもしれない。 RとSTANではじめる ベイズ統計モデリングによるデータ分析入門 実践Data Scienceシリーズ RとStanではじめる ベイズ統計モデリングによるデータ分析入門 (KS情報科学専門書) * 作者:馬場 真哉 * 講談社 Amazon MCMCを用いたベイズ統計モデリングをRとStanで実装する本。 MCMCとベイズは理論の知識だけ知っていて実際にコードで触るのは初めてだったが、かなり面白かった。そもそも手計算ではなく計算機を前提とした実践に強い手法なので、実際にコーディングした方が面白いのは当然ではある(紙面で見ていてもイマイチわからない)。 ベイズ統計によるパラメタ分布推定はデータからオートマチックに更新を行えるためにモデリング(尤度関数設計)の柔軟性が高い一方、現実的には表式が複雑になりすぎて分布を正規化する積分計算ができず、結局正しい分布が得られないという弱点がある。そこに「正確な分布の表式はわからなくてもサンプリングだけはできる」というMCMCが登場し、「解析的には知らんけど使う分には問題ないからこれでいいでしょ」と解決されるわけだ。応用工学系の出身だからそういうゴリ押し解決好き。 実践的な手法としては、ベイズ統計モデリングは定性が強い古典統計学と定量が強い機械学習の中間に位置している。古典統計学は定性的な解釈を厳密に行えるが、あまりにも厳密すぎるが故に定量的に言えることが少ない弱点がある(「帰無仮説が棄却できない」とは要するに「よくわかりません」のかっこいい言い回しであることが知られている)。一方、機械学習は数値的な結論がはっきり出る代わりにブラックボックス化したモデルの解釈が困難であり定性的な分析には向かない。その点、ベイズ統計モデリングは定性的なメカニズム(モデリング)と定量的な推定結果(MCMCサンプル)を両立できるバランスの良いポジションにいる。 補足530:ベイズ統計モデリングも機械学習に含んでもよいのだが、ここで言っている機械学習というのは主にNNとかを想定した「いわゆる機械学習」というニュアンス。 ベイズ統計学がMCMCという後ろ楯を得たのは最近……では別にないにせよ、少なくとも使いやすいツールであるStanが発展したのはここ10年くらいのようだ。計算機が強力になりツールが普及したことで実践方面で起きた認識アップデートとして、共役事前分布がオワコンになっているらしいことは興味深い。共役事前分布を使うと事後分布の表式が綺麗になるので手計算では便利なのだが、汚い事後分布でもMCMCを使って力業で扱う技法が確立された以上、別にモデリングとして有利なわけでもない共役事前分布を使うインセンティブは薄くなる。 ベイズ統計学自体の話が長くなったが、この本は入門者向けに丁寧に書かれた良著だった。各チャプター内の各章ごとにテーマ、目的、意図、概要、流れみたいなものをはっきり書いているのが親切でありがたい。全体的に「とりあえず触ってみよう!」というわかりやすさ重視であり、細かい事前分布やパラメタ調整も割と天下り式で導入されたり、簡易版実行環境であるところのbrmsに寄り道したりするのは長所でも短所でもある。 ただ「入門目的なので頻度主義との比較には立ち入らない」と冒頭で明言するなど、理論の詳細についても深入りせず流している部分が多いため(それ自体は一つの誠実な選択だと思うが)、統計学に詳しくない初学者は理論については他でカバーした方が良いかもしれない。例えばパラメタの事後分布とデータの事後予測分布が理論上でどう異なるのかをグラフから理解するのはほとんど不可能に近い。大抵のパラメタのサンプル平均は予測データのサンプル平均となまじ一致してしまうだけに、散布図で見るとそれぞればらつきが違うサンプル群二つくらいにしか見えないのだが、理論的にはそもそも扱っている確率変数自体が全く異なるという罠がある。 STANとRでベイズ統計モデリング StanとRでベイズ統計モデリング (Wonderful R 2) * 作者:松浦 健太郎 * 共立出版 Amazon 上の本と同じくStanとRでMCMCによるベイズ統計モデリングをやる本だが、こちらはタイトルに入門と付いていないだけあって、もう少しレベルが高いバージョン。説明自体は一から行っているので、やる気があればこちらから入っても問題なさそう。 体験入学ではなく実践的な活用を見越しているため、具体的な意思決定や対処の方法まで厚くページが割かれているのが嬉しいところ。モデリングの現実的な手順や考え方や悩みどころ、収束しない場合の対処法など、泥臭く知見を色々教えてくれる割には章立ては整理されていて説明がわかりやすい。きちんとStanを扱うのであればこの本に目を通すと通さないとでは効率が大きく変わってきそうだ(ショートカット!)。 反面、細かいコードの記載は割と飛ばされがちなのでその辺りは自分でフォローできる中級者向けではある(特に図示周り)。が、作者のGitHubページに演習問題の解答を含めて省略されたコードが全て記載されているのでそちらを見ればあまり困ることはない。 仕組みと使い方がわかる DOCKER&KUBERNETESのきほんのきほん 仕組みと使い方がわかる Docker&Kubernetesのきほんのきほん (Compass Booksシリーズ) * 作者:小笠原 種高 * マイナビ出版 Amazon 欲しいものリストから頂きました。ありがとうございます。 タイトル通りDockerのきほんがわかる良著。俺は環境構築を主導するポジションではないので情シスあたりに「今すぐDockerを入れられますか?」と聞かれて「ウッス!」とか言ってるだけだと思われるが、そういう現場まで含めてどんな人にはどんな知識が必要なのかを整理して書いてあるのが嬉しいところ。 完全無知勢向けに説明の厳密さや情報量をだいぶ端折った上で豊富なイラストと共にとりあえず触ることを重視して必要なコードも全掲載しているタイプの優しい技術入門書であり、特にコンテナとかOSの階層図がいちいちデカデカ入るのは実際かなりありがたい。モジュール化を旨として発展してきた情報技術にはありがちなことだが、コードにせよシステムにせよなんかラッパーみたいなやつが階層を作っているときに今どこの階層で何の話をしているのかわからなくなることは多い。 また、Docker自体は別にサーバー管理システムではないにせよ、最もよくDockerが使われるのはサーバ構築ということでサーバーを立ててみる体験ができるのもよかった(ローカルホスト)。サーバークライアントの知識自体は知っていたが具体的な手順はさっぱりだったのでその辺りの質感は初めて得られた。 ただ一応の注意点として、基本的にはDockerの本で、Kubernetesについてはほんのオマケ程度しかない。Dockerの説明には7章割かれているのに対してKubernetesは1章のみ、それも最終的には「素人には難しいのでプロに外注した方がいい」という結論に落ち着く。それ自体は誠実な説明として勉強になるにせよ、タイトルで並列するのは若干盛っている印象を受けないこともない(「きほんのきほん」だからセーフか?)。 10年戦えるデータ分析入門 SQLを武器にデータ活用時代を生き抜く 10年戦えるデータ分析入門 SQLを武器にデータ活用時代を生き抜く (Informatics &IDEA) * 作者:青木 峰郎 * SBクリエイティブ Amazon 別に全然悪くはないけどまあという感じのSQL本。 2010年代前期~中期くらいによくあった典型的なビジネス向けデータ分析書で、「これから皆でデータ活用していこうぜ」という前のめりな空気感が熱く漂っているが、データ利活用が急速に普及した今から見ると普通のことしか書いていない印象になってしまう。技術的な内容もSQLの標準的な使い方解説に留まっていて既知の事柄が多い。 ただこの本は2015年刊行なので、タイトル曰く「10年戦える」ということはこれで戦えるのは2025年までということでもあり、確かに保ってあと1年くらいかなという寿命を正確に申告しているのは偉い。 ビッグデータ分析・活用のためのSQLレシピ ビッグデータ分析・活用のためのSQLレシピ * 作者:加嵜 長門,田宮 直人 * マイナビ出版 Amazon 大量のSQLクエリを運用ベースで紹介している凄い本。 「SQLで書けることの把握」と「SQLですべきことの把握」は別のスキルであり、大抵のSQL解説書では前者メインでついでに後者にも触れるバランスだが、この本では後者をメインにして前者を適宜フォローする設計になっている。 紹介しているクエリごとに分析意図や可能な施策について逐一掘り下げているところが単なるSQLの解説と一線を画しているポイントだ(逆にSQLの文法や構文自体にはそこまで力が入っているわけではないため、全くの初学者は他の適当な入門書を一冊読んでからの方がいいかもしれない)。特に6章以降でユーザーの回遊状態などの見方についての考え方込みで具体的に解説されているのが非常に良かった。DMMの人が書いているし、ちょっと前にお題箱に来てたKPI分析をしたいゲームプランナーの人(お題箱833→■)はこれを読むといいと思います。オススメ。 ただ内容的には相当な良著なのだが、タイトルはあまりよくない気がする。タイトルから期待する内容と実際の内容が乖離しているから、というのも、タイトルには「ビッグデータ」と冠しているが、分散管理や非構造データのようなビッグデータ特有の話(いわゆる「3つのV」周り)は全く扱っておらず、むしろマスター・トランザクション・ログなどの典型的で地味なテーブルデータを対象としているからだ。それどころか「ビッグデータがなくても手元のデータで始められることはたくさんある」というスタンスであり、これからデータ分析を始める担当者や組織に向けた地道なアドバイスにわざわざ一章を割いている。バズワードだしビッグデータってつけた方が売れるんじゃねというノリだったのではないかなどと邪推してしまう感は否めない。 確率思考の戦略論 確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力 (角川書店単行本) * 作者:森岡 毅,今西 聖貴 * KADOKAWA Amazon 再読。だいぶ前に読んだときは「大量の自慢がノイズでいけすかない」という印象だったが、今読むと「ちゃんとした理論を元にして地に足の付いた実績エピソードでエビデンスを確保している」という風に印象が全く変わっていて加齢の影響を感じた(昭和オッサン構文で繰り出される武勇伝は未だに鼻につくが……)。 数学的には、言ってしまえばマーケティング用の購買モデルとして負の二項分布を据えたというだけの話ではある。負の二項分布とは確率pで成功する事象がm回成功するまでにn回失敗する確率を示す分布であり、これを購買モデルに応用すると、一定確率pで他社製品を購入する消費者全体がm回他社製品を買うまでにn回自社製品を買う確率が求まり、要するに売れ行きの見込みが立つ(勝ち馬拡大項を加えたりカテゴリを二重化したりモデルのバリエーションも紹介されているが根幹は同じ)。 ただしそのようなモデルを紙の上で作ったあとに実際のビジネスに繋げるためにはやるべきことが無限にある。そもそも「あるカテゴリーの商品を購入する際に製品ごとの選好度合いに応じて各製品を確率的に選ぶ」という仮定が実際の購買行動と一致したリーズナブルなものか確認しなければならないし、更に分布を構成するパラメタがビジネス上のKPIとしては何に対応するのかを特定し、最後にビジネス上で何をすればパラメタを操作できるのかを戦略立案しなければならない。これらは紙の上だけではどうにもならない、実際にやるしかない領域であり、理論とビジネスの橋渡しに成功した事例を示す価値はとてつもなく大きい。 あと統計的な内容についての備忘録を一応書いておく(ここから先は普段なら補足に回す内容だが、思ったより話が長くなって字が小さいと読むのがしんどいので補足にしなかった)。 一般にポアソン分布のパラメタがガンマ分布に従うときに負の二項分布が導かれることがよく知られている。数式を書くのは面倒なのでなるべく省エネ表記すると、要するにこの等式が成り立つ。 左辺は負の二項分布NB(x|m,p)に対し、右辺に合うパラメタを設定したもの 数式的な証明も有名だが、ネットで見つけた中だと特に以下の二記事がわかりやすかった(一つ目は記事中盤のアニメーションが秀逸、二つ目は式変形が平易でわかりやすい)。 hoxo-m.hatenablog.com elsur.jpn.org ただ、この数式を日本語に翻訳したときに何故成り立つのかという自然言語による証明(念のための注:数学にそんな概念はない)がネットを探しても見つからなかったのでここに書いておく。別にこれに限ったことでもないのだが、数式で証明しただけでは形式的に正しいことしかわからないので理解としては片手落ちで、日本語に翻訳したときに意味が通る形で説明できなければ理解したことにならないと個人的には考えている。 さっきの等式(再掲) まず両辺の意味を日本語に翻訳する。NBとPoissonとGammaの確率分布としての標準的な解釈は以下の通り。 * 左辺:確率α/(α+1)で成功する試行がr回成功するまでにx回失敗する確率 * 右辺:「平均間隔1/αで生起する事象がr回起こる時間の分布」に従って生起するλを平均回数とする事象がx回生起する確率 左辺は読めばわかるが、右辺ではポアソン分布とガンマ分布の入れ子がそのまま日本語の入れ子になっていて相当わかりづらい。今から両辺を(数式ではなく)日本語で嚙み砕くことで(数式ではなく)日本語として等価であることを示す作業をやるが、日本語ではαやrはあまり使わないので適当にα=10、r=100としておく。 * 左辺:確率10/11で成功する試行が100回成功するまでにx回失敗する確率 * 右辺:「平均間隔1/10で生起する事象が100回起こる時間の分布」に従って生起するλを平均回数とする事象がx回生起する確率 まず天下りで言ってしまうと、右辺の「平均間隔1/10で生起する事象」とは要するに「成功」の事だ。つまり「平均間隔1/10で生起する事象が100回起こる時間」とは要するに「成功が100回起こる時間」のことであり、左辺に書いてある「試行が100回成功するまで」と一致する。 そして左辺によると試行の成功確率は10/11らしいので、失敗は成功の10倍起こりにくいことがわかる。つまり成功が平均間隔1/10で生起するならば、失敗は平均間隔1で生起する。言い換えると、失敗は単位時間あたり平均1回起こるということでもある。だから失敗の平均回数と試行時間は一致する(ここが最大のポイント)。よって「成功が100回起こる時間」はそのまま「『成功が100回起こる時間』に起きる失敗の平均回数」と読み替えてもよい。 ここまでの解釈を踏まえて右辺の「『平均間隔1/10で生起する事象が100回起こる時間の分布』に従って生起するλを平均回数とする事象」という記述を眺め直すと、「『【成功が100回起こる時間】に起きる失敗の平均回数の分布』に従って生起するλを平均回数とする事象」と読み替えられ、これは要するに「成功が100回起こる時間で起きる失敗」のことである。結局、右辺は「成功が100回起こる時間で失敗がx回生起する確率」という意味になり左辺と一致する。■ 標準的な解釈としてはガンマ分布が「時間」を生成する関数であるにも関わらず、ガンマ分布から生起したサンプルが「平均発生回数」を示すポアソン分布のパラメタとして解釈できる背景には、「失敗は単位時間あたり平均1回生起するので、時間と平均回数の値は一致する」というギミックがあったことがポイント。 ロジカル・プレゼンテーション ロジカル・プレゼンテーション ― 自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」 * 作者:高田貴久 * 英治出版 Amazon データサイエンスではないが関連するので読んだ。 若干ありきたりにも思えるタイトルを警戒しながら手に取ったが、浅いビジネス書や研修資料とは一線を画した明確な良著だった。このタイプの本を読みたいならまず最初にこれを読めと断言できる一冊。 この手の本にしては画期的に解像度が高く、かつ体系的であることが素晴らしい。主題である「提案の技術」を散発的なアドバイス集として語ることを徹底的に拒否しており、逆に頂点から演繹する形で樹形図状に体系的な論理を展開している。例えば「4C分析」だの「MECE」だの「仮説思考」だのというビジネス書によく書いてある(ビジネス系Youtuberが適当に解説している)諸々の概念が、体系上でどの位置に入ってきてそれを使う目的は何なのかというようにポジションと合目的性が徹底的に言語化される。 かといって体系の完成度だけを重視した机上論に陥るわけでもなく、むしろ逆で、天下りではなく合目的的に演繹しているために細かい留保にも隙がない。例えば「MECEとか言うけど、現実の複雑なビジネスシーンで状況がMECEに分類できることなんて実際ないよね」とか「ファクトベースとか言うけど、現実の無限にある要素をどれだけ調べても100%の結論が出せることなんて実際ないよね」というような現実的な状況に対する処方もはっきり述べている。 補足531:手前味噌で恐縮だが、俺も同じマインドで前に就活の記事(これ→■)を書いてバズったので作者の姿勢には非常に共感できる。つまりビジネスには本来であれば有益なはずの概念やアドバイスが「そういうものだから」という本質を捉えていない低解像度な状態で流通していることが割とよくあって、それを合目的的に言語化することには強い需要があるのだ。 この手の本にしては珍しくあとがきでの鬱陶しい自分語りがないのも好印象。各章ごとに小説仕立てのストーリーが挿入されているがそれもビジネス書によくある作者の武勇伝ではなく、本論の中で回収するための具体事例として過不足なく精密に設計されている。 補足532:こういう偏執的な体系理論を設計するやつは絶対に東大か京大だろうな~と思って作者情報を見たらやはり東大を中退して京大を出ていた。 この本では繰り返し主張されていることだが、「論理的に正しいだけでは片手落ちで、相手や状況に合わせて伝える技術がなければ意味がない」という考え方は学生時代ならあまり納得しなかったと思う。「論理的に正しいことがすなわち客観性の担保なのであり、理解できないことを咎めはしないまでも理解する方向に相手が努力すべきだ」くらいには思っていたはずだが、加齢の影響で今では「伝え方って大事だよね」と普通に頷ける。 確かに理想的な平衡状態では論理的に正しいだけでヨシとなってほしいものだが、意外と世界の時間軸は短い。人間の一生も社会の趨勢も大域最適解に到達するには時間が足りなすぎるため、局所的な対症療法は常に必要なのである。 LW (id:saize_lw) 2日前 読者になる 広告を非表示にする * もっと読む コメントを書く 2024-05-03 24/5/3 お題箱回158:昼寝、マニュアルETC お題箱 お題箱回158 > 994.先日データベースのつくりかたがわからなすぎて・・・みたいな投稿をしたものですが > 本屋いって適当にDB設計うんぬんというやついくつか読んでみたらそれが欲しかったやつで、ちゃんと体系化された知識にアクセスできたので自己解決しました > > 私は人的ネットワークが皆無なので自分の知らないことを知ってそうな人に聞きたいと思ってもどこで聞けばいいかわからないんですよね > ひと昔前くらいだと2chに行けばよかったと思うんですが > 今はツイッターですか? ハッシュタグDB設計とかってつぶやけばよかったのかしら > なんかそういうDiscordのサーバー探して入門するのかな どうやって探すのかな? > > とか考えてたんですが最適解思い当たりました チャットAIに聞くのが完全な正解でした 失礼いたしました > 995.DB設計なんもわからんと言ってたものですが回答読みました。回答ありがとうございました。とてもうれしかったですし自信がわきました。仕事がんばろうと思います。 > 本屋でみつけたhttps://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798124704これがよさげでしたのでしばいてます。 > 感謝します。この投稿にはご回答不要で大丈夫です。 良かったですね。僕も昔読みましたがかなり良い本だったと思います。 一応、これは初級者がもう少しレベルを上げるタイプの本なので完全入門書を一冊読んでからでも良いような気もしないでもないですが、自分で本屋を探せる水準であれば適宜調べながらでもどうとなるので特に問題ないでしょう。 www.shoeisha.co.jp saize-lw.hatenablog.com > 996.LWさんが好きな美少女は非常に中韓の描く美少女と親和性が高い気がしますが、これはLWさんの好きな美女女が若い人の感性とイコールなのか、中韓の感性とイコールなのかどちらなのでしょうか。 若年層の間では中韓製のゲームがかつての艦これとかFGOみたいなポジションみたいになっていますし、その二つはだいたい同じようなことの気がします。一般的には「好きな絵柄の美少女キャラが登場するゲームを遊ぶ」というよりは「面白いゲームにたまたま特定の絵柄の美少女キャラが登場する」というケースも多いと思われるため因果関係が逆かもしれませんが、相関くらいはあると思うのでざっくりそんな感じです。 ただ一応誤解のないように言っておくと、涼香とか有葉みたいな古参萌え絵師による美少女イラストも別に全然好きではあります。ただそっちはカテゴリーが「抜き」に近くてプライベートでシコシコ楽しむタイプの絵柄であって、ソシャゲとかSNSみたいなパブリックなイメージがあまりありません。 ちなみに文脈込みで古典的な日本美少女イラストと現代的な中韓美少女イラストの中間あたりにいる微妙なラインが少女廻戦・少女ウォーズ・放置少女とかの少女系ソシャゲで、例えばこういうのはアズールレーンみたいな文脈でRTしていいのか、それともエロゲーみたいな文脈でRTしない方がいいのかかなり悩みます。 > 997.もしも田舎に封印されて低賃金の肉体労働で生計を立てていかなければならない呪いにかかったら自害しますか? 日本には職業選択の自由があって不服な仕事を割り当てられたら辞めればいいだけなので現実的にはあまりない事態だと思いますが、ここで言う呪いって超自然的なものなんですかね?(それとも共産主義革命とかが起こった想定?) 図書館とかネットが生きていればそれなりに耐えるような気もしますし、どうしてもしんどかったら自殺するかもしれません。ただ「どうしても他に打つ手がなければ死を選ぶ」というのは一般的な意思決定なので、前提が呪いである時点でほとんどトートロジーに近いような気もします(田舎とか肉体労働がどうとかいうよりは個人の力ではどうしようもないことの方が本質)。 > 998.こんにちは!最近同人音声聞いてますか? > 聞いていたら最近良かった同人音声を教えて欲しいです! > 聞いてなかったらいままでで良かった同人音声を教えて欲しいです! 作品名をそのまま載せるのはパンチが強すぎるのでサークル名で代用しますが、一番好きなサークル群は防鯖潤滑剤・あとりえスターズ・インゴヒゴあたりです(新作が出たらとりあえず購入を検討できるレベル)。次に親しみがあるサークル群は桜色ピアノ・ダチュラスクリプト・Deep;Dahlia・龍宮の使い(闇)・ルヒー出版・ろんりーわんあたりです。 > 999.自分は文系の大学院生なのですが、東大にそんな環境が悪い研究室があるのですね。文系の院は基本的に個人プレーなので、指導教官との関係さえ良ければ割となんとかなる印象なんですが、理系だと周りのメンバーとかの環境も研究に影響するんですか?理系の解像度ゼロで、すみません もちろん一人(と指導教官)だけでも研究できなくはないですが、進行効率の都合で研究室の環境はかなり重要だと思います。 特に蓄積の多い分野だと先行研究を把握するだけでも一苦労なので本とかスライドがまとまっていて先達に質問できるだけでかなり楽になりますし、最新情報を追うのも適宜分担して教え合った方が早いです。あとはアイデアを出すのも一人で頭を捻るよりは研究室内ゼミとかでディスカッションした方が質も量も良くなります。 僕は工学部の応用物理系だったので特にそういうイメージが強い節はあるかもしれません。応用物理はベースが数学なので先行研究の理論を抑えるだけでもそこそこ手間ですし、応用先で実践的なアイデアも詰めないといけないため質的にも量的にもやることが多くて効率が重要だったという認識があります。 > 1000.LWさんがマネタイズや社会的地位にそこまで関心がないのは何か原体験がありますか? 特にないです。ないことの原体験ってなくないですか? お金とか地位に全く関心がないわけではないですが、お金で買えないものもたくさんありますし困らない程度にあればいいと思っているタイプです。この前の就活でも最終的に決めたところより年収の額面で400万くらい高いオファーもちらほらあったのですが、別にそんなにお金要らないので断りました。 > 1001.Xで流行りの男女論に思うところはありますか? 特にないです。流行りの男女論と言われても流行りのってなんやねんという感じはします。 > 1002.最近加齢による考え方の変化(ex:様々な立場や価値観を持った他者の存在を考慮し、不用意な発言によるリスクテイクを避けるようになったこと)を自覚する機会が多いのですが、今のところその変化をあまり肯定的に捉えられておらず、狭量な価値観によって無遠慮な発言をパナしまくってるほうがアドじゃないか?と思ってしまいます。 > LWさんも加齢について話していることが多い印象がありますが、加齢でアド取れたと思うようなことってありますか? じゃあパナしまくれば良くないですか!? この質問って「本当はリバサで昇竜パナせば通ると思ってるけど、周りに合わせて自重してたら勝率伸びなくて、やっぱ昇竜パナした方が勝てる気がするんですけど」みたいにしか聞こえなくて、「え じゃあパナせばよくない?(逆になんでパナさないの?)」って感じです。 何すればアド取れるかなんて環境依存なので自分の環境ではパナした方がアド取れると思ったらパナせばいいだけです。昇竜ケアされないレベル帯なら昇竜パナせばいいしケアされるレベル帯ならパナさない、そこに何のミステリーもありません。なんか根本的に意思決定の順序がおかしい気がしていて、加齢自体がアドを生むわけではなく加齢で前提条件が変わればアドが取れる行動も変わるだけです。 > 1003.主人公が絶対LWさんの好みだと思うので、アクタージュ読んで下さい > 1004.アクタージュ、意識が高めの百合オタクが好きそうな漫画でお勧めでしたよ これ4年前くらいの投稿ですがようやく読みました。 saize-lw.hatenablog.com 夜凪はけっこう好きですがそんなにめちゃめちゃ好きというほどでもなかったです(人生には残らないくらい)。キャラが少なかった初期にたまにあった柊さんとセットの扉絵が好きでした。 > 1005.公園やスパ銭、河川敷など色々な場所で昼寝をされているので、昼寝場所tierリストを作って頂きたいです! それはあんまりないですね。 場所のタイプというよりは、天候とか立地みたいな細かい環境依存の方が大きいのでTierリストにはあまり馴染みません。あと作業中とかに眠くなったときにいつでも寝れる環境がヨシというだけで、「昼寝しにいくぞ」と思って出かけることは基本ないので、昼寝の場所自体にはそれほどこだわりがないのもあります。重要なのは気温と地面の固さくらいでそれが許容範囲内なら割とどこでもいいです。 あと基本的に野外での昼寝には危険が伴うのでその場の環境に応じて柔軟に自己判断して自己責任で寝るべきで、一般論としてのTierが付く趣味みたいな文脈で捉えるのはやめた方がいいような気もします。例えば昼寝初心者は「寝顔を通行人に見られるのは恥ずかしい」などと考えてつい物陰を探してしまいますが、絶対に通行人から凝視されるような開けた場所で寝てください(安全のため)。高低差のある公園なら園内を俯瞰できる小高い丘の斜面、原っぱなら中央で寝ろとまでは言いませんが木や茂みで視線が遮られない場所を選ぶべきです。 > 1006.「愚かな消費者が増えると粗製濫造が進んで良いラーメンが少なくなる」みたいな言説がありますが、単にライト層向けラーメンの割合が高まるだけで、質の高いラーメンの絶対数は変わらないと思うんですけどLWさんはどう思いますか? saize-lw.hatenablog.com この981を受けての質問だと思いますが、ラーメンの場合も事情はそう大きく変わらないと思います。全体として現実的に市場がどういう動きをするかはわかりませんが、少なくともロジックベースでは質の高いラーメンの絶対数は減りうると思います。 ただ飲食店の場合は商品がネットに乗らない都合で地域依存性が強くあるので、地域によってかなり状況が異なってくるとは思います。 > 1009.会社でマニュアル作りをすることになりました。目標としては、 > ・新採用職員でも読んで事務をできるもの > ・事務のイメージがつかめるもの > ・画面のスクショや図を多用してわかりやすくしたもの > にしたいと思っています。一方で、情報量が過多になったり、細かいことを書きすぎたりしても良くないとも思っています。 > ご助言をいただきたいです。 『ノンデザイナーズ・デザインブック』と『伝わるデザインの基本』を読んでください。『ノンデザイナーズ・デザインブック』にはデザイン一般の基本原則、『伝わるデザインの基本』には資料作成に特化した詳細な解説が載っています。 デザインとは単なる配色やイラストの選択ではなく内容の論理階層や説明粒度も論点に含んでいるため、わかりやすいマニュアルとはわかりやすいデザインとほぼイコールです。 ノンデザイナーズ・デザインブック [第4版] * 作者:Robin Williams * マイナビ出版 Amazon 伝わるデザインの基本 増補改訂3版 よい資料を作るためのレイアウトのルール * 作者:高橋 佑磨,片山 なつ * 技術評論社 Amazon 何か買ってもらえると嬉しいです。 www.amazon.jp LW (id:saize_lw) 7日前 読者になる 広告を非表示にする * もっと読む コメントを書く 2024-05-01 24/5/1 お題箱回157:アノテーション外注、付箋紙ETC お題箱 お題箱回157 > 980.メモを黒色ではなく赤色でとっている理由は何ですか? 赤ペンは黒ペンより汎用性が高いからです。白い紙に書く分には黒でも赤でも同じですが、配布されたレジュメや本などに書き込む場合は赤ペンの方が目立ちやすいです(大抵の印刷は黒字なので)。 今は四色ボールペンを持ち歩いているのであまり関係ないですが、赤ペンを一本だけ持ち歩くスタイルだった頃の名残で今でもメモは赤にしています。 > 981.「愚かな消費者が増えると粗製濫造が進んで良い作品が少なくなる」みたいな言説がありますが、単にライト層向け作品の割合が高まるだけで、質の高い作品の絶対数は変わらないと思うんですけどLWさんはどう思いますか? 現実的に市場がどういう動きをするかはわかりませんが、少なくともロジックベースでは質の高い作品の絶対数は減りうると思います(全てのファクターを総合した結果として増えるか減るかはわからないにせよ、減る方向で比較的有力な理由が少なくとも一つはあるということです)。 それは経済的な理由です。高品質な作品を一つ作る労力で低品質な作品を二つ作れて、かつ、一作品あたりの売上が大して変わらないのであれば、低品質な作品を二つ作って売上を二倍にした方が儲かります(特にクリエイター側より出資側はそう判断しやすいでしょう)。 僕はそういう判断にはそれほど大きな抵抗がない方です。もちろん個人的に趣味でやっている小説であれば大衆受けよりも品質を優先しますが、組織的なビジネスでやっている創作であれば大衆受けを取る方に舵を切る判断も理解できます。目の肥えた人からは文化的に粗悪に見えたとしても、単に絶対数として楽しむ人が多いのであれば世にある幸福の総量を増やす社会貢献になるからです。 > 982.最近ずっと加齢の話されてますけど、30前後ってそんなに明確に差が生まれる年代なんですか?周りのアラサーを見て一般性ある現象だと思います?20代前半なので今から身構えてます 明確に差が生まれますし、一般性もあると思っています。 別に何か生化学的ないし魔術的に不可知な変化が起きているわけではなく、単に人生のフェイズが変わって新しい経験から考えることが変わってくるだけです(そしてその傾向はある程度共通するということです)。 例えば学生の頃に意味がないと思っていたことについて実は意味があったことを理解すればそれ以降は学生が意味のなさそうなことをしていたとしても止めなくなりますし(後々役に立つのがわかるから)、加齢の影響は概ねそういう普通に理解可能な経験の積み重ねでしかありません。別に何か悪いことがあるわけではないので身構えなくてもいいと思います。 > 983.複数人で会話している時の空気読みが苦手です。LWさんはこの場合、どのように対応しますか? > > 私自身の分析ですと話している時にそもそも相手を見ていなく、机を見ているのが原因だと考えています。 「じゃあ机を見ないで相手を見るようにした方がいいですね」としか答えようがない理由、わかりますかね? 「この場合、どのように対応しますか?」という質問ですが、「この場合」として提示されている状況が「複数人で会話している時」というかなり漠然としたものしかなく、その割には当事者による具体的な分析内容がいきなり提示されているので、それを拠り所として答えるしかなくなるという経緯です。 つまりこの投稿は回答に必要な前提がほとんどない割には回答みたいな情報だけがいきなり提示されていて、相手に与える情報が著しくアンバランスです。恐らく相手が保持しているor保持するだろう情報を考慮する能力が弱く、複数人で会話しているときも今関係ないことや答えようがないことをいきなり言ったりして空気を変な感じにしているような気がします。 だからちゃんと相手の顔を見て情報を収集しながら喋るのがいいと思います。よく言われる「相手のことをよく考える」というのは「相手が嫌がることを言わない」みたいな感情の話だけではなく、「相手が既に知っている情報は何か推測する」「相手の回答に過不足ない情報を提示する」みたいな情報量の管理も含まれています。 > 984.製本しませんか? どの文章のことかわかりませんが、どれにしても製本する気は全然ないです。自分で欲しいとは思わないしネットで全て済んでいるので製本するメリットがわかりません。 > 985.「アニメ業界は海外売上が多いから円安で儲かる」ってどういうロジックなのでしょうか? これってアニメ業界特有の話ではなく一般論として「輸出は円安有利」みたいな話ですかね? 例えば海外でアニメのBDを100ドルで売ったとして、円高で1ドル100円なら日本円に直したとき10000円ですが、円安で1ドル150円なら日本円で15000円になるので差し引き5000円得というだけです。一般に外貨収入は円安のとき円換算量が増えます。 > 986.PCに打ち込むより、手書きの方が学習の定着率が高いという記事を読んだのですが、実感はありますか? かなりあります。手書きの方が遅いので情報に触れる時間が長いのと、自由度が高いのでちょろちょろと図を書き込むことも容易です。ちなみにタブレットへの手書きでもいいかなと思ってiPadで少し試したのですが、ツルツル滑って全然ダメそうでした。 > 987.OpenAIに関する報道で発展途上国に低賃金で有害コンテンツなどのラベリングをさせていたという報道がありますよね。もし世界に大きな格差がなかったとしても今のAIの発達と普及はあったと思いますか? 全然あったと思います。カカオ収穫の児童労働を根絶したところでチョコレート産業がなくならないのと同じです(上がった人件費が価格に転嫁されたりして市場の様子は多少変わるかもしれませんが)。 AI用のラベリング(アノテーション)って基本的には誰にでもできる単純作業を人海戦術でやるだけなので、世界に大きな格差がなかったとしても比較的安い人件費で雇用できる層にやらせるだけです。もしかしたら有害コンテンツのアノテーションは冬の漁業みたいな危険労働の扱いになって高報酬に設定されるのかもしれませんが、大局的には大差ありません。 > 988.コナンは見たことありますか?漫画じゃなくて映画とかだけでも あります。 コナンが流行り始めた頃のリアタイ世代なので漫画もぼちぼち読みましたし、映画も『時計じかけの摩天楼』から『迷宮の十字路』くらいまでは見たと思います。ただ、初期の基本設定を人並みに知っている程度でそこまで詳しいわけではありません。 最近では興収上位の映画を全部見たときに『から紅の恋歌』と『ゼロの執行人』を見ました。ずっと一話完結をやっているわけでもなくメインの話がずっと進んでいるらしくて興味は大いにあるのですが、中途半端に読んでもすぐ忘れそうなので完結したらゆっくり全部読む心づもりではいます。 > 989.休日は図書館やスパ銭なとで作業してるんですね。 > 私も同じような作業場所にスパ銭をよく活用しており、横浜方面だとEASが作業スペースが多くてオススメです。 > 作業内容はブログなり読書なんでしょうか? > また休日の作業時間はどれくらいなんでしょうか? > 私の活動のモチベにしたくて質問させていただきました🙏 そうですね。若干高めですが気が向いたら行ってみます。 作業内容はブログか読書かその他文章を書くことがメインですが、かなり稀にゲームをしていることなどもあります。休日の作業時間は特にきちんと管理していませんが、特に試験前などの事情がなければ長くて六時間くらいだと思います。 > 990.LWさんは多読家のようですが、本に付箋などは貼ったりしますか?(主に記憶のために) > メモ魔みたいなので、付箋など貼らずに気になった文章は全てメモしてしまうのかとも思ったのですが、長い引用なども全て書くとも思えず… よく使います。ダイソーの激安付箋紙(800枚で100円)を常用していますが、用途は記憶するためではなくメモの効率を上げるためです。 本の内容をメモするにあたって、読みながら同時にメモも取っているとコンテキストスイッチが頻繁に入って能率が下がります。よって適当な区切りまで一旦読み終わってから改めてメモを取りたいのですが、そうなると最初に読んだときとメモを取るときで同じ文章を二回読む必要があるので無駄に時間がかかります。 だから最初に読む段階で後でメモすると思われる箇所全てに軽くまとめた内容を記載した付箋紙を貼っていき、改めてメモを作る段階で付箋紙の内容を参照しながら情報をピンポイントで回収します。情報の回収が終わった箇所の付箋紙は剥がしていくため、メモが完了した書籍は付箋紙が一枚も貼られていない状態に戻ります。 例えばこれは今読んでいる本で、2日で250ページ読んで90枚くらい付箋を貼りました(もうある程度知っている分野なのでかなり少ない方)。これから内容をまとめながら全部剥がします。 > 991.lwさんが美少女イラストをRTしたときに、ええやん、これわたし、あるあるわね等、どのコメントがくるのかがTwitter唯一の楽しみなのでこれからも続いてくれると嬉しいです ありがとうございます。別にコメント書かんでええかと思ってTwitterでアンケートを取りましたが、必要派(&どうでもいい派)が多かったので今後もそれでいきます。 > 992.亜人、読了お疲れ様です。私も亜人好きです(漫画もアニメも)。LWさんの感想記事読みたいです(簡単でも良いので)。お手隙の際にでも。 > 993.以前「亜人の感想が読みたい」と送った者です。亜人の感想読みました!自分が持っていた感想と共感する部分や別の視点での感想が読めて非常に面白かったです。ありがとうございます。アニメ版は結末が違うので興味あれば是非。映画版よりテレビ版の方が補完あるので尺は長いですがオススメです。(実写映画は話的に大きく「これは!」となる部分はないかも…?アクションシーンは良かったです) 読み終わったので書きました。 saize-lw.hatenablog.com 漫画版でかなり満足してしまったので、他メディア版はかなり腰が重い寄りの気が向いたら見る状態ではあります。ただ実写でIBMとかがビジュアル的にどう制作されるのかはけっこう興味があるのでそちらはアニメ版よりもう少し見る確率が高いです。 何か買ってもらえると嬉しいです。 www.amazon.jp LW (id:saize_lw) 9日前 読者になる 広告を非表示にする * もっと読む コメントを書く 2024-04-30 24/4/30 お題箱回156:バズと施策、データベース設計ETC お題箱回156 > 974.LWさんがよく言う萌えイラストは観たいけど萌えアニメはキツいっていうのはタイムパフォーマンス以外の理由がありますか? そんなによく言ってましたっけ? 萌えアニメはキャラが良くてもストーリーが全然面白くなくて結局イラストだけで十分なケースも多いくらいの話です。 アニメは最後まで見ないと評価が確定しないという不確実性が主ですが、長期的には期待値なのでタイパと言えばタイパではあります。 > 975.ソシャゲの運営において、ファンアートとかXでの盛り上がりを考慮して開発順序を変えるみたいなことって実際にあるんでしょうか?エレグが予想外にバズったからスキン早めに出すぞ!みたいな かなりよくあると思います。 これは就活のときに前職のイメージを伝えるためによく話したことですが、コンシューマーのプランナーが職人気質であるのに対して、ソシャゲのプランナーはマーケター気質という傾向は明確にあります。良く言えばユーザーの反応を見ながら柔軟に動ける、悪く言えば創作的なこだわりが相対的に薄いので、当初の計画を多少曲げてでもユーザーの盛り上がりを最大化するように施策を柔軟に変えていくことはむしろ肯定されます。 補足527:データ分析職の面接官が元ソシャゲプランナーであることもかなり多かったです(ソシャゲプランナーはゲームデザインだけではなくマーケター的な能力も求められるので、別業界のエンジニアとか分析職にもスライドしやすいということ)。 ただ注意点が二つあって、一つはSNSでの人気がアクティブユーザーの人気と一致しているとは限らないことです。当然ながら実際にRevenueを生むのはアクティブユーザーの方なので、外野の盛り上がりよりはゲーム内チャットやプレイログの方が意思決定材料としての優先度が高いです(逆に言うと新規ユーザーの導入施策をバズベースで作るのはアリ)。 もう一つは、一過性のバズで作る短期的な施策が長期的に悪影響を及ぼす可能性を考慮しなければならないことです。短期的な施策と長期的な施策のバランスを取るのはソシャゲプランナーの至上命題の一つでもあって、例えばTwitterでキャラの誰かがちょっと伸びるたびにそのキャラのスキンをリリースしていたら当然スキンを作られるキャラが偏ってくるわけで、なかなかスキンが作られないキャラを推しているユーザーが愛想を尽かして離脱したら損失になります。 補足528:この辺りの事情は「まだユーザーではない層を相手にする広告施策」と「現アクティブユーザーを相手にする運営施策」では全く異なることに注意が必要です。例えば広告であれば見た人の2割だけを狙い撃ちにする施策を打つのはまずまず悪くないですが(残り8割の人は単に興味を持たないだけでマイナスの影響があるわけではないので)、ゲーム内イベントでプレイヤーの2割だけを狙い撃ちにする施策を打つのは極めてリスキーです(残り8割がゲームを見限って離脱するマイナスの影響が有り得るので)。 なので明確に人気が取れそうなファクターの存在を認識したとしても、その切り札をいつどうやって切るのかはプロデューサーやディレクタークラスの手腕次第でしょう。他にあまりイベントがないタイミングでカンフル剤として使ったり、長期的な影響が出ない範囲でちょっと先のコンテンツを前倒しにしたり、その辺りは本当に状況依存で「早く多く出す」みたいな単純な話ではありません。 > 976.遊戯王で話題の無限泡影とハイドラントの問題についてどう思いますか。 > (現代遊戯王が題材ですが、問題自体は極めて古典的なものです) > > 問題の詳細 > 「対象に取れないモンスターA(例:ダーク・フュージョンで融合したモンスター)」を対象に、「対象を選択して発動するカードB」(ソウルテイカー)を発動宣言してしまったプレイヤー(甲)に対し、対戦相手(乙)はAが対象に取れないモンスターであることを指摘した際に、「Aの代わりにBの正しい対象となりうる他のカードC(Aの隣の適当なモンスター)」がある場合、「Cを対象にBを発動すること」を甲に強要することができると解すべきかどうか。なお競技シーンとする。 > 977.「ハイドラント無限泡影問題」が遊戯王界隈で話題になってたのでカードゲーマーとしての意見をお聞きしたいです。 > (もうゲーマーマインドが衰えつつあるLWさんに聞くのはお門違いかもしれないですが…) > 現代遊戯王の話なのでわからなければお手数ですが適当に流してください。 > https://twitter.com/saiya_citypanda/status/1781649223970427146 僕が最後に遊戯王の大会に出たのは10年以上前なのですが、一応聞かれたので答えます。まず大前提として遊戯王はこういう明確な答えのないイレギュラーな事態はジャッジの裁量での現場対応になっているはずなので、その場にいるジャッジが決めれば何でもいいとは思います。裏でダイスを振るとかでもなんでもいいです。 ただ今後のジャッジングのことを考えるのであれば、「完全な巻き戻しを認める(発動自体をなかったことにして手札に戻す)」の方が穏当だとは思います。というのも、一度裁定を出してしまったら少なくともその大会中くらいは不公平が生じないようにそれを一貫させないといけないからです。 他のシーンでも同じようにジャッジングすることを考えたとき、「対象に取れないはずのカードを誤って対象にした場合、その時点で他の適正な対象が存在すれば、そちらを対象に取り直して発動したことにする」という指針よりも「対象に取れないはずのカードを誤って対象にした場合は巻き戻す」という指針の方が明らかに簡単です。一度前者の裁定を出してしまうとなんかダルいゴネ方をしてくるプレイヤーの出現が予想されますし、ジャッジ指針は一律で出しやすい明瞭なものであるに越したことはありません。 > 977.ハースストーン勢なのですが、遊戯王を外野から見ていてルール複雑・カードプール多すぎ・テキスト長すぎで初心者入ってこれないだろって思うのですが、実際のところ今の遊戯王事情ってどうなんですか? 僕も今プレイしていない外野ですが同じことを思ってはいます。 ただやっている人の話を聞いている感じだと、今の遊戯王は情報量が多すぎて逆にテキストを完全に把握しなくてもよくなって却って敷居が下がっているらしいです。特にマスターデュエルで顕著ですが、適当にリストを完コピしてきて展開ルートをいくつか覚えておけばOK、あとはなんか光ったところを適当に押すくらいの感じで十分楽しめます。 多分ソシャゲで細かいパッシブスキルとかステータスまで全部把握してなくても普通に遊べるのと同じだと思います。パーティーの要になる主要なバフとかスキルだけ理解しておけばよくて、「与ダメージUP(3%)(持続5秒)」みたいな細かいオマケのスキルは別に覚えていなくても支障ありません。 > 978.ニュースサイトやアプリは何を見ていますか? 特に見ていません。リビングで飯を食べるときちょっとニュースを見たりするのでそのくらいです(NHKでも民法でもなんでもいい)。 > 979.データベースを構築したいんですが、何から当たればよいかがわからなくて困っています。 > > 業務フローのカイゼンみたいなものをミッションとして与えられたので、一番上流にある業務を根っこにして、部署またいだ様々な派生業務の把握と、散り散りに存在するそれらの業務に必要なデータをおおむね把握するところまでは来ました。 > すべてのデータを統合したデータベースを構築できれば、あとは何かしらの手段でそれぞれの部署に適したデータ入出力ツール・業務サポートツールを提供できるようなシステムが組めるかな、というような想像をしていますが、すべてについて無知で困ってます。まずデータベースの構築をどうすればよいのかわからない。表をどうつくればいいのかがよくわからないのです。 > > 最上位の業務単位ごとに行をつくって、付随するデータをひたすら列を増やしていくべきなのか、表はいくつか作って互いに参照するようにすべきなのか。どういう場合にそうすべきなのか、そうだとしてどういう構成にすべきなのか。そもそも今あるデータが業務フロー整理のために必要な要素が抜け漏れなくあるかどうかも実はわからない。 > > 上司同僚は「僕の考えた業務改善」を好きなようにやる方しかいなかったので、いま述べたことに対してのアドバイスはいただけませんでした。社内の情報系の部署にも諸事情により最初に相談には行けないので、LWさんに聞いてみます。参考になる本とかあれば教えてくれるとうれしいです。 それはさすがに知らん無職じゃなくてもっとまともな人に聞いた方がいいと思いますが、聞かれたので一応答えられる範囲で答えます。最初に書いておくと僕はデータエンジニアではありませんし、データベーススペシャリストは持っていますがデータベースを構築した実務経験はありませんし、責任は取れません。 まず前提として、ここまでの進行は概ね問題ないと思います。「部署またいだ様々な派生業務の把握と、散り散りに存在するそれらの業務に必要なデータをおおむね把握する」をしれっともう済ませているのが偉くて(それは他部署へのヒアリングとか属人的な進行が絡むかなりダルい作業のはずなので)、その時点で「このままデータベースを適当に作るとヤバいことになるんじゃないか?」と直観する嗅覚も優れています。実際、データベースの設計はその後のデータのインアウトや業務フローの枠組みまで制約してくるので、ここで立ち止まって熟考するので正解です。データベースを適当に作るとあとで有り得ないくらい面倒なことになります。 ただ、データベース周りの知識は本当にボロボロで全く詳しくないことも伝わってきます。一応警告として言っておくと、「最上位の業務単位ごとに行をつくって、付随するデータをひたすら列を増やしていく」というやり方はマジでめちゃめちゃヤバいです。カレー作るときに「コーヒー煮詰めてればいつかカレーになるかな? 同じ茶色だし」とか言ってるくらいヤバいです。そして「表はいくつか作って互いに参照するようにすべきなのか」も自明にYESです。ニンジンは一本そのまま鍋にブチ込むのではなく包丁でカットしてから入れるくらい当たり前です。 今の状態がけっこうヤバいことを自覚した上で理解すべきことは恐らくざっくり二つあって、一つはデータベースの理論的な知識、もう一つはデータベース設計が絡むプロジェクトの進め方です。 まずデータベースの理論的な知識について。データベースは大抵の情報システムの根幹の一つなので太古の昔からかなりきちんと体系化されています。表を分割すべき理由や設計指針なども含めて、最初に悩むようなことは基本的には割と基礎的な段階でだいたい結論が出ていると考えていいです(直接的には「正規化」とか「トランザクション系テーブルとマスタ系テーブルの区別」あたりが該当すると思います)。必要なデータのチェックもその過程である程度できるはずです。 個人的には、とりあえずの目安として「E-R図」と「DFD」くらいは理解するまで実際の設計には触らない方がいいと思います。それらはカレーの材料表みたいなもので、必要な材料もわからない人が形式的な手順だけなぞって料理したところでどっかでミスって死ぬ気しかしないので、そこは情報系の人に投げずに自分で全部理解した方がいいです。 また、理論の他にデータベース構築が絡むプロジェクトの進め方もちゃんと見通しを得てから着手したいところです。さっきも書いた通りデータベースの設計は関係する仕事の流れ全体に関わってくるので、エイヤで作ってダメだったときの被害範囲がだいぶ広い上にリカバーも大変です。 本当に必要十分なデータの洗い出しとか各所へのツール連携をどうやるかみたいなところは組織依存もあると思うので、幸いにも社内に情報系部署があるのであればそちらを可能な限り頼るべきだと思います。更に言うと、たぶんこの業務改善計画って今回作ったスコープだけで完結するわけではなく、上手くいったら他の業務も取り込んだり事業拡大に応じてスケーリングしたりすると思うのでその辺りも想定できるならしておいた方がよいです(最初のテーブル設計は今後の拡張計画にも大きく関わります)。 ただ参考になる本については、僕はデータベーススペシャリスト資格で基礎をカバーしてしまったので適当なものが思い浮かびません。もちろんデータベーススペシャリストを取得してから着手しても全然いいのですが、業務フロー改善程度のタスクであれば求められるアウトプットに対して労力が若干オーバーすぎる気もします。他の本にしても「データベーススペシャリスト相当までの知識はある前提で読み飛ばし、他に得るものがあれば吸収する」みたいなスタンスで読んでいるので、本当に全然知らない人向けの適当な本がわかりません。 ただデータベースの本は入門レベルも含めてかなり多くあるはずなので評判の良いものを選べばそう大きな失敗はしないと思います。一応注意点として、その状態でまず読むべき本はAWSだのHadoopだのという個別の商品やアーキテクチャについて解説する本ではなく、データベースの一般理論を解説する本です。 何か買ってもらえると嬉しいです。 www.amazon.jp LW (id:saize_lw) 10日前 読者になる 広告を非表示にする * もっと読む コメントを書く 2024-04-29 24/4/29 2024年2・3月消費コンテンツ 消費コンテンツまとめ * メディア別リスト * 漫画(55冊) * 書籍(3冊) * 映画(1本) * 良かった順リスト * 人生に残るコンテンツ * 消費して良かったコンテンツ * 消費して損はなかったコンテンツ * たまに思い出すかもしれないくらいのコンテンツ * 以降の人生でもう一度関わるかどうか怪しいコンテンツ * ピックアップ * ボーはおそれている * 亜人 * 鉄鍋のジャン!R 頂上作戦 * 死亡遊戯で飯を食う。5 * ソフィーの世界 * アクタージュ * 推し、燃ゆ * PSYREN メディア別リスト 漫画(55冊) アクタージュ(1~12巻) 亜人(全17巻) PSYREN(全16巻) 鉄鍋のジャン!R 頂上作戦(全10巻) 書籍(3冊) 推し、燃ゆ 死亡遊戯で飯を食う。5 ソフィーの世界 映画(1本) ボーはおそれている 良かった順リスト 人生に残るコンテンツ 亜人 消費して良かったコンテンツ 鉄鍋のジャン!R 頂上作戦 死亡遊戯で飯を食う。5 ソフィーの世界 ボーはおそれている 消費して損はなかったコンテンツ アクタージュ たまに思い出すかもしれないくらいのコンテンツ PSYREN 推し、燃ゆ 以降の人生でもう一度関わるかどうか怪しいコンテンツ (特になし) ピックアップ ボーはおそれている saize-lw.hatenablog.com そこそこ面白かった。 亜人 亜人(1) (アフタヌーンコミックス) * 作者:桜井画門,三浦追儺 * 講談社 Amazon 「なんか昔アニメになってたやつ」くらいの認識で読み始めたがめちゃめちゃ面白かった。傑作! 超大器晩成型のコンテンツで、平凡な少年がある日いきなり事件に巻き込まれる凡庸なスタートからハードな軍事ものにスライドしてどんどん面白くなっていく。「主人公のキャラとか作品のテイストが途中で変わりすぎじゃね?」と思ったら、一巻の時点で原作担当が降りて残りの話は全部作画担当が考えていたらしい(最終巻あとがきより)。たまたま作画担当が天才だったパターンを引いてるのが面白すぎる。 タイパラ状態 ただ最初に言っておけば、全体のストーリー自体がそこまで秀逸なわけでもない。 タイトルになっている「亜人」というのはざっくり不死身系能力者みたいなやつなのだが、当初に提示された「亜人vs人類」という対立構図は早々に放棄され、その後は不死身の狂人・佐藤を止めるために軍隊を巻き込んだ戦争が延々と続いていく。途中から敵と目標が固定されて動かなくなり、主要キャラクターたちの思想もブレない。 正直なところ、テーマ設定もかなり粗い。特に最終巻で唐突に差し込まれた「亜人とは諦めないことだ」みたいな適当な締め括りは要らなかったと思う。どのキャラクターも亜人だろうが亜人でなかろうがムーブが全く変わらないので説得力が全然ない(このキャラ造形の異様さはまた後で書く)。他に「とりあえず出してはみたが落としどころがなくて放棄されたテーマ」もちょいちょいあり、「頭部破壊設定」はその最たるものだ。初期は「亜人は何度死んでも蘇生できるが、頭部を破壊されて蘇生した場合は主観的には別人になる」というスワンプマン系のアイデアがいかにもキーであるかのように提示されていたのに、いつの間にか誰も気にしなくなっていた。 だからたぶん凡庸な漫画家が描いたら「のっぺりした戦争漫画」にしかならないのだが、しかしこの漫画に限っては人物描写があまりにも上手すぎるために勝手にハイレベルな群像劇として成立してしまったというのが傑作たる所以である。どんどんリアル調に渋くなっていく絵柄も併せて浦沢直樹のような巨匠を思い出す水準と言って全く過言ではない。 人物描写の巧みな点を具体的に言うと、説得力のある背景プロットをしっかり組んでエピソードを示すのではなくむしろ逆で、ふと漏れた本音・僅かな表情の変化・空白紙面の使い方などで「ミクロな感情の機微」を描くのが有り得ないくらい上手い。ずっとかっちり動いていたお堅いキャラの最期のセリフが「疲れた」の一言だったり、最初からずっとお人好しな振る舞いをしていたキャラがふと「めんどくせぇ 全部」と見開きで吐き捨てたり、そういう人間の泥臭さとかままならなさを一撃で描けてしまう。構図もやたら上手い。 異常な解像度で等身大の人間を描けるおかげで勝手にキャラが立っていくので、小手先の成長物語みたいなプロットをわざわざ組む必要がない。むしろドキュメンタリーチックな淡々とした群像劇としての全面戦争が最適解になり、冒頭に書いた経緯も相まって「物語屋の漫画」というよりは「作画屋の漫画」として非常に納得感がある。 実際、類稀なキャラクターの描写能力に反して、キャラクターを物語的な合理性の側面から描くことにはあまり興味がないように感じる。つまりキャラクターの人格設定が過去の形成過程を経ずに無根拠かつ無時間的にポップするという描き方になっていることが多いのだ。 尖った性格をしているキャラクターの過去エピソードで示されるのは「常にそうだった様子」であって「そうなってしまった原因」ではない。佐藤は亜人になる前から一貫してゲーム感覚で殺人を繰り返す異常者だったし、永井は記憶喪失になって亜人の自覚を失っても即決で自殺できる合理性を備えている。つまり、この二人は不死身かどうかとは特に関係なく最初から異常者で、そういうやつがたまたま後天的に亜人になっただけなのだ。 また、バトル内容も非常に面白かった。亜人の不死身設定は戦闘が苛烈になるにつれて何度も再解釈されていき、例えば最速回復手段として自殺が常用されるのは絵的にも映えて印象的だ(亜人は蘇生時に全身の傷が治癒するため、損傷を受けた場合はとりあえず自殺すれば最速で回復できるというロジック)。よって亜人を殺害すると蘇生で全快されてしまうので気絶か睡眠の状態に持っていくことが作戦目標になるが、亜人側もそれを認識しているので気絶させられても自動発動する自殺手段を準備しておくことで対抗する等の異常な戦略が次々に開発されていく。 ただ作者がミリタリーオタクということもあって別に亜人が絡まなくても面白く、能力バトルとハードミリタリーバトルの両面を満遍なく備えてもいる。いかにもモブっぽい見た目で異常に強い特殊部隊や職業意識の高すぎる自衛隊など、亜人以外の戦闘職であるオッサンたちが次々に参戦してくるところもいちいちいい味を出している。 鉄鍋のジャン!R 頂上作戦 鉄鍋のジャン!R 頂上作戦(1) (少年チャンピオン・コミックス) * 作者:西条真二 * 秋田書店 Amazon かなり面白かった。鉄鍋のジャンで好きだった部分が全部レベルアップして凝縮された正統な続編という印象で、打ち切りっぽく早めに終わってしまったのが惜しい。 主人公のジャンが中国での修行を経て成長したことで腕を上げてあまり小細工を使わなくなっているが、その代わりに民度が低い料理人たちの濃いキャラと煽り合いがヒートアップしている。挨拶でとりあえず「キショ!」って先制人格攻撃しておくカスぶりが好きすぎる。男の子だから無印版でも裏五行編が一番好きだったし、殴り合いメインの料理バトルがまた読めて嬉しい。 女性キャラの平均レベルが上がっているのも嬉しいところ。この作者、女性キャラを描くのがかなり上手い割には無印版では結局キリコを超えるキャラが生み出せなかったのだが、その辺りもRになって無事にクリアされた。大谷水月とかいうバケモンみたいな萌えキャラが誕生していることに加え、妙にビジュアルが強いクレイジーお嬢様も光る(大会後半で活躍すると見せかけて大谷にも相手にされずいいとこなしだったが、もう少し連載が続けば成長していたのかもしれない)。どいつもこいつも口が悪くて気性が荒くすぐ手が出る女ばかりだが、それで需給は完全に一致しているので問題ない。 あとキリコとジャンの空気感がめちゃめちゃいい感じになっていてそんな引き出しもあるんだと感心した(エロ漫画家経験によるもの?)。二人とも恋愛する性格ではないしこれは料理漫画なのであからさまなラブコメイベントが起きることは一度もないのだが、荒いやり取りの節々からさりげなく信頼関係を窺える距離感になっているのが凄い。 死亡遊戯で飯を食う。5 死亡遊戯で飯を食う。5【電子特典付き】 (MF文庫J) * 作者:鵜飼 有志 * KADOKAWA Amazon このラノで一位を取り、MF文庫Jもいよいよレーベル代表作に育てようと本気推しモードに入ってきた感じのある死亡遊戯五巻。 前巻でかなり強い引きとして登場し、五巻でも長い尺を取って幽鬼と修行していた玉藻が結局サクッと死んだのは驚いた。伽羅や御城もそうだが、生かしておけばもっと使えそうなキャラをあっさり退場させていくことに全く躊躇いがない。 ただそれは露悪趣味ではなくむしろ逆で、「幽鬼の王道成長物語」というラインをブレさせないためにやっているのだと思う。このラノベの白眉は「デスゲーム」という露悪的な舞台装置の上で挫折やら成長やら自分探しやらという「部活もの」のようなベタな青春成長物語を展開するギャップにあるからだ。 だから幽鬼の話ではなく群像劇になってしまう可能性をパージするために魅力的なキャラを下手に生存させないようにしているのだろう。玉藻の修行にしても、本当に得たもの(この巻での達成事項)は幽鬼が目に頼らない戦闘能力を身に着けたことであり、幽鬼の話が完了したら玉藻は死んでもいいという判断がある。デスゲームで生じる陰謀や愛憎の話では決してなく、タイトル通りあくまでもデスゲームで生計を立てる幽鬼の話であるというディレクションが一貫している(そういえば表紙も常に幽鬼である)。 毎回登場するキャラクターが最終的には幽鬼が成長するための踏み台として処理されていく、思えばそれは四巻の方が顕著だったような気がする。はっきり言って紫苑のストーリーラインには幽鬼はあんまり関係ないというかほとんど部外者なのだが、最終的に紫苑を殺すのは幽鬼でなければならないのだ(幽鬼と関係ないところで群像劇をやる気はないので)。 ソフィーの世界 ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙 * 作者:ヨースタイン ゴルデル * NHK出版 Amazon 欲しいものリストからもらいました。ありがとうございます。 哲学史ファンタジーの児童書らしいが、思ったより厚いし思ったよりレベルが高い(哲学史パートもファンタジーパートも)。今の俺でもかなりの読み応えがあったけどこれ子供が読んで理解できるか? まず哲学史パートについては、会話形式を活かした地に足の着いた説明はかなりわかりやすかった。話し手のアルベルトが一つ前の思想が次の思想にどのように影響しているのかという繋がりを体系的に説明してくれたり、聞き役のソフィーが年相応の身近な感想を言ってくれたりするのが嬉しいところ(たまに物分かりが良すぎることがあるが)。「ロマン主義とルネサンスって似てるよね」みたいなことを話し言葉でちゃんと言ってくれるのでイメージが持ちやすい。 ファンタジーパートのメタフィクションギミックもよくできている。メタフィクションの主な着想になっているのはバークリだが、それに限らず哲学的な思想そのものを本の中の話で実際に体験していく話作りは小説形式ならではでもあり、特にソフィーが薬を飲んで汎神論周りの神秘体験などを実際にやるところが良かった。哲学の専門書では思想はロジカルに説明されるものだが、ネオプラトニズムにせよキルケゴールにせよ、内面的な理解が深く関わるものであればむしろ一人称視点でその体験を語らなければ片手落ちではないか? アクタージュ アクタージュ act-age 1 (ジャンプコミックス) * 作者:宇佐崎 しろ * 集英社 Amazon 欲しいものリストからもらいました。ありがとうございます。 かなり面白く、主人公を筆頭にキャラが萌えでよかった。不祥事によって途中終了したことは勿体なくはあるが、主人公がざっくり役者を目指しているだけの話ではあって、切実かつ具体的な目標があまりないのでこれからどうなるのかがそんなに気にならないのは救いと言えば救いかもしれない(きょうだいが人質に取られているみたいな差し迫った危機はない)。 演劇という(能力バトルに比べれば)地味なテーマを週刊少年ジャンプで扱うにあたり、漠然とした精神論や気持ちの問題にならないように論点をコントロールするのが上手い。クリアに設定された具体的な目標がロジカルに解決されるようにして少年漫画にうまく落とし込んでおり、情緒的な揺れ動きをメインに描く少女漫画にはならないように配慮しているように感じる。 「メソッド演技では自己理解が大切なので主人公の成長ストーリーとリンクさせられる」という目の付け所には感服したが、その反面、そういうメソッド演技のメタロジックがあまりにも強固すぎて他の演技手法で同格のキャラクターを描くのが難しくなっているようにも感じた。具体的に言うとそれは千世子のことで、当初は「役に入れ込むメソッド演技」へのカウンターとしての「役に入れ込まない商業主義の演技」というポジションだったが、ライバルキャラとしての奥行を持たせるためには結局内面の議論が避けられない。それは商業主義者のままでは無理なのでメソッド演技に移行させなければならなかったという事情を邪推してしまう。 ちなみにそういう文脈でいうと王賀美は非常に良い味を出していて、いちいち役に入り込むメソッド演技とは逆に役に嵌らない魅力を自覚して演技するスターというのが上手い対立項として成立していたりもするが、そのあたりで連載が終了したのでその後どういう運びになる予定だったのかは永遠に闇の中に消えた。 推し、燃ゆ 推し、燃ゆ (河出文庫) * 作者:宇佐見りん * 河出書房新社 Amazon 欲しいものリストからもらいました。ありがとうございます。 それでも正直に言うと特に面白くはなかった。異文化理解用途の小説という感じで、推し活への理解は深まったが、小説として思うところはあまりない。オッサンが最近の流行を抑えるための賞であるところの芥川賞受賞作らしい作品ではある。 その分推し文化への解像度はさすがに高い。推し活って推しのことが大好きな疑似恋愛ではなく、自分の人生を仮託して主体的な解釈や理解に努めるものなんですよという主旨は十分に理解できた(だから推しが引退すると自分の人生が崩壊するリスクがある)。 タイトルにもなっている推しの炎上が最初に起きたところでは全然ダメージ入ってなくて、結局その余波で人気なくなってきて一般女性とお付き合いして引退したのが致命傷になっているのはちょっと御白かった。若干のタイトル詐欺である。 PSYREN PSYREN―サイレン― 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) * 作者:岩代俊明 * 集英社 Amazon 毎週ジャンプを読んでいた頃に連載されていて、当時なんか腑に落ちなかったのでいつか読み直したいと思っていたのをようやく読んだ。 そしてわかったのは、この漫画はちゃんと読んでも空を掴むような感じだということだ。特に致命的な瑕疵があるわけではないのだが、面白くなりそうで別に面白くならない塩梅が逆に上手い。 単なる能力バトル漫画ではなくデスゲーム要素やタイムトラベル要素や謎解き要素を加えて独特なSF風に仕上げているが、設定が先走りしていて別に面白くはない欠陥が目立つ。スタートから大量にばら撒いた謎だらけの固有名詞が明らかになるのがあまりにも遅すぎることに加え、謎が明かされるまでの話が特に面白くない(ようやく話が繋がってくるのは八巻あたり)。 最も気になるのは最初から最後まで主人公が戦う積極的な理由が特にないことだ。メインの戦争に主人公が絡む意味が分からない。主人公は「被害が出るなら対応する」という対応者でしかないし、政府の実験とSF的な宇宙外生物という本線もやはり主人公と関係ない。あまりにも謎すぎて主人公自身も終盤で病み始めていたのはちょっと面白かったが、本来は何か設定があったのが路線変更か何かで出し切れなかったのかもしれない。 あとこれはこの漫画が悪いわけではなく避けられない時代の流れなのだが、今読むと全体的に設定とか描写がいちいち古すぎて驚く。15年前ってもうこんなに別世界だったんだなと時代感覚をアップデートする良い機会ではあった。 まず主人公の造形が古い。当時のジャンプではBLEACHの一護やべるぜバブの男鹿あたりが典型だったが、喧嘩が強くて女を守るヤンキーみたいな主人公は今にして思えば一過性のブームだったのだろう。ヒロイン一人に男が群がる感じとかいちいち若い女にセクハラするノリもきついがそれもまた時代だ。少年漫画から女風呂覗きが根絶されたのは実はかなり最近の話なのだ。 能力バトル周りの設定も今見ると古い。この時代は大きな能力体系をちゃんと作って色々分類して固有名詞を付けるのが流行っていた。バースト・ライズ・トランスの三系統があって、ライズの中にはストレングスとセンスがあって……みたいな感じ、懐かしすぎる。 あと読者の感覚すらも古い。ネットだと主人公が生身の敵をノータイムで殺害したことが今でも語り草になっているが(vs遊坂戦)、それも今読むと特に引っかからずに普通にスルーしてしまった(後からネットで語り草になっているのを見て驚いた)。今のジャンプ主人公って生身の敵でも必要なら即決で殺せるよね? 一応明確に良かった点として固有能力の名付けセンスはかっこいいと感じるが、これも実はある時代に特有のセンスだったのかもしれないという疑念が実は今ある。「電磁'n(ショッカー)」とか「日輪・天墜」はかっこいい……かっこよくない? LW (id:saize_lw) 11日前 読者になる 広告を非表示にする * もっと読む コメントを書く 次のページ LW LW (id:saize_lw) 読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる 477 このブログについて 最新記事 * 24/5/10 お題箱回159:情報教科書、気分のハックetc * 24/5/9 2024年4月消費コンテンツ * 24/5/8 データサイエンティスト業務用リハビリ書籍感想 * 24/5/3 お題箱回158:昼寝、マニュアルetc * 24/5/1 お題箱回157:アノテーション外注、付箋紙etc 注目記事 * 24/5/10 お題箱回159:情報教科書、気分のハックetc * 24/5/9 2024年4月消費コンテンツ * 24/4/20 ダンジョン飯の感想 なぜファリンを蘇生したのは黒魔術なのか? * 23/10/21 就活に苦しむインテリの学生に社会の真実を教える * 22/12/9 君はAI創作の最前線にして最底辺「AI拓也」を知っているか * 24/4/10 東大卒無職のTwitter就活記 * 23/10/3 『粛聖!!ロリ神レクイエム☆』はロリコンソングではありません 検索 最近のコメント * ck 24/5/10 お題箱回159:情報教科… (5時間前) * LW (id:saize_lw) 24/5/10 お題箱回159:情報教科… (13時間前) * ck 24/5/10 お題箱回159:情報教科… (14時間前) * ロバ 24/4/20 ダンジョン飯の感想 なぜ… (12日前) * LW (id:saize_lw) 24/4/20 ダンジョン飯の感想 なぜ… (15日前) カレンダー 2024 05 2024 04 2024 03 2024 02 2024 01 2023 12 2023 11 2023 10 2023 09 2023 08 2023 07 2023 06 2023 05 2023 04 2023 03 2023 02 2023 01 2022 12 2022 11 2022 10 2022 09 2022 08 2022 07 2022 06 2022 05 2022 03 2022 02 2022 01 2021 12 2021 11 2021 10 2021 09 2021 08 2021 07 2021 06 2021 05 2021 04 2021 03 2021 02 2021 01 2020 12 2020 11 2020 10 2020 09 2020 08 2020 07 2020 06 2020 05 2020 04 2020 03 2020 02 2020 01 2019 12 2019 11 2019 10 2019 09 2019 08 2019 07 2019 06 2019 04 2019 02 2019 01 2018 12 2018 11 2018 10 2018 09 2018 08 2018 07 2018 06 2018 05 2018 04 2018 03 2018 02 2018 01 2017 12 2017 11 2017 10 2017 09 2017 08 2017 07 2017 06 2017 05 2017 04 2017 03 1999 12 Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 月別アーカイブ * ▼ ▶ 2024 (44) * 2024 / 5 (5) * 2024 / 4 (11) * 2024 / 3 (14) * 2024 / 2 (8) * 2024 / 1 (6) * ▼ ▶ 2023 (55) * 2023 / 12 (4) * 2023 / 11 (4) * 2023 / 10 (8) * 2023 / 9 (14) * 2023 / 8 (4) * 2023 / 7 (5) * 2023 / 6 (3) * 2023 / 5 (2) * 2023 / 4 (3) * 2023 / 3 (1) * 2023 / 2 (3) * 2023 / 1 (4) * ▼ ▶ 2022 (32) * 2022 / 12 (4) * 2022 / 11 (3) * 2022 / 10 (2) * 2022 / 9 (3) * 2022 / 8 (1) * 2022 / 7 (5) * 2022 / 6 (2) * 2022 / 5 (3) * 2022 / 3 (3) * 2022 / 2 (3) * 2022 / 1 (3) * ▼ ▶ 2021 (40) * 2021 / 12 (4) * 2021 / 11 (2) * 2021 / 10 (3) * 2021 / 9 (4) * 2021 / 8 (4) * 2021 / 7 (3) * 2021 / 6 (3) * 2021 / 5 (5) * 2021 / 4 (4) * 2021 / 3 (2) * 2021 / 2 (2) * 2021 / 1 (4) * ▼ ▶ 2020 (67) * 2020 / 12 (5) * 2020 / 11 (5) * 2020 / 10 (6) * 2020 / 9 (5) * 2020 / 8 (5) * 2020 / 7 (7) * 2020 / 6 (4) * 2020 / 5 (7) * 2020 / 4 (8) * 2020 / 3 (8) * 2020 / 2 (4) * 2020 / 1 (3) * ▼ ▶ 2019 (51) * 2019 / 12 (5) * 2019 / 11 (4) * 2019 / 10 (10) * 2019 / 9 (6) * 2019 / 8 (9) * 2019 / 7 (4) * 2019 / 6 (3) * 2019 / 4 (2) * 2019 / 2 (6) * 2019 / 1 (2) * ▼ ▶ 2018 (52) * 2018 / 12 (3) * 2018 / 11 (2) * 2018 / 10 (3) * 2018 / 9 (9) * 2018 / 8 (5) * 2018 / 7 (2) * 2018 / 6 (1) * 2018 / 5 (3) * 2018 / 4 (4) * 2018 / 3 (6) * 2018 / 2 (2) * 2018 / 1 (12) * ▼ ▶ 2017 (82) * 2017 / 12 (6) * 2017 / 11 (6) * 2017 / 10 (6) * 2017 / 9 (4) * 2017 / 8 (2) * 2017 / 7 (5) * 2017 / 6 (6) * 2017 / 5 (16) * 2017 / 4 (22) * 2017 / 3 (9) * ▼ ▶ 1999 (1) * 1999 / 12 (1) カテゴリー * お題箱 (124) * 消費コンテンツまとめ (42) * 雑記 (93) * 漫画 (15) * サイゼミ (13) * ゲーム (24) * 実写 (12) * アニメ (82) * Vtuber (20) * 創作 (12) * 人文社会 (23) リンク集 サイゼリヤの座席 読者からのレスとかネタ振り用 Amazon欲しいものリスト お願いしマッスル @lw_ru Twitter アルファポリス 創作メイン カクヨム 創作サブ LWのユニクロ イラストツイート保管庫 ツイフィール 姉妹ブログ等 グランドメニュー メニューチェック用 みそは入ってませんけど ブックマーク ゲッタ~クソ記事の墓場 クソ LWのサイゼリヤ Powered by Hatena Blog | ブログを報告する 引用をストックしました ストック一覧を見る 閉じる 引用するにはまずログインしてください ログイン 閉じる 引用をストックできませんでした。再度お試しください 閉じる 限定公開記事のため引用できません。 読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる 477